ポートレートコラム
ドルフィア株式会社
代表取締役
井下田久幸
Photo/Write : Tetsuya Hara
彼がインタビュー場所に指定したのは恵比寿にあるカレーがとても美味しい隠れ家的カフェであった。場所がわかりにくいという事もあり、待ち合わせ場所は恵比寿駅改札前であった。私は15分くらい前に到着したが、彼はすでにそこにいた。身長は優に180センチを超えその上、端正な顔立ち。否応無しに目立った。人見知りの私は彼に話しかける事に躊躇した。彼のルックスからフレンドリーな人柄がイメージされたからだ。私のような人間はそういう人に対してどうしても身構えてしまうのだ。私が意を決して挨拶をすると彼は意外にも少し恥ずかしそうに挨拶を返してくれた。カフェに到着し、カレーを食べながらのインタビューが始まった。穏やかな空気で進む中、彼の口から耳を疑うような発言があった。「自分は人見知りだ…。」彼のようなルックスと輝かしいキャリア。人生や仕事の相談を年に120件も受けたり講演などもしている彼が人見知りのはずがないと思えたからだ。そうこうするうちに、フォトシューティングの時間となった。ファインダーから覗く彼は驚く事にナイーブな少年のように見えた。自身が言うように彼は本当に人見知りなのだ。様々な経験から自分の不完全さを学び、己の力で必死に成長しようと踠いているのだ。誰よりも早く待ち合わせ場所に来たり、チャットでのやりとりで瞬時に返ってくるとても丁寧な返信。常に謙虚で人に優しく、そして自分に厳しい。私は自分を恥ずかしく感じた…。彼の心は顔立ちよりも美しく、その身体よりも大きな心を持った本物の紳士なのだ。多くの人が彼に相談する理由が理解できた。彼はこの厳しい人生の航海で道しるべとなる多くの人にとっての灯台なのだ。