ポートレートコラム
株式会社GIG
代表取締役
岩上貴洋
Photo/Write : Tetsuya Hara
午後の光に真っ白なシャツが眩しく光る。いままでインタビューしてきた人物とは違い、彼はとても小さな声で優しく話した。ファインダーを覗くと彼の​目尻にはチャーミングな笑い皺ができた。常に笑顔でいなければできない類の笑い皺だった。私たちは二人、オフィスのベランダにいた。オフィスの内ではスタッフがPCに向かっている。忙しそうだが、どこかみんな楽しそうに働いている。「​自分で変えられることは自分が思っている以上に多いので、時間は限られているからもっと動いた方がいいです。」彼は優しいがはっきりとした口調で言った。彼は若い頃に世界中を旅をしたり、生活を改善するために本格的なランニングを始めたり常に”今”の自分を見つめ、人生を有意義なものにするために”今”できることに着目しそして行動に移す。言葉にすると簡単そうだがこれを実行するのはなかなか難しい。私もいつも行動ができないで悩んでいるひとりだ。「こんな風に撮られるのはじめてです。なんか恥ずかしいですね」ファインダー内の彼の笑顔をみていたら行動するのは難しいことではないように思えてきた。真っ白なシャツの輝きは彼の内側から溢れるものかもしれない…気持ちの良い風に揺れながら私は感じた。