ポートレートコラム
TAKK株式会社
代表取締役
湯浅卓
Photo/Write : Tetsuya Hara
私はファインダー越しに彼を観る。彼の周りの空気はとても軽い。不思議な男だ。「写真に撮られるのにあんまり慣れていないんですよ」と言いながらみせた、笑顔はまるで無限に広がる可能性をもった少年のようだった。アイスランド語で「ありがとう」を意味する、TAKK株式会社の代表の湯浅卓は常に自由を求める。「私は自由が好きなんですよ。誰にも縛られたくありませんし、自分がやりたいことは全力でやりたいんです。」 “言うは易く行なうは難し” 現実の社会で自由を求めるのは、並々ならぬ苦労があり、そして努力が必要だろう。しかし、彼はそれを当たり前のように実行していく。「50歳になったら週2日だけ働いて、週5日は趣味のキャンプや釣りをしたいです。」肩書や物質的なものに執着しない。彼はどんどん身軽になっていく。そして「自分が自由にやりたいと思っているからこそ、周囲の人が自由になれる仕組みを作りたいですね」彼が自由を求めることで彼自身だけではなく、その周りも自由になっていく。素晴らしい。私は50歳になった彼を想像してみた。相変わらず、少年のような笑顔で、自由を満喫している絵が浮かんだ。そして、周りからのたくさんの「ありがとう」が聴こえた。これからも彼の理想は軽やかに実現していくだろう。