ライザップ急成長を陰で支えた男が、起業の先にみるビジョンとは?(後編)

1,201view
Profile
プロフィール
氏名 市川航介
出生年 1983年3月20日
略歴 大学卒業後、PR会社の(株)ベクトルに入社。その後、統合型マーケティングを行う(株)インテグレート・面白法人カヤックを経て立ち上げ直後のRIZAP事業へ参画。経営企画担当として、事業急拡大期において中心となって関与。2017年から上場子会社へターンアラウンドを担って出向。2018年末に独立し、2019年1月”お役立ち事業創造スタジオ”ジギョナリーカンパニー株式会社を設立。様々な業種を経験した現場ベースの視点・PRの発想・経営の視点を組み合わせた事業開発を得意とする。
Interviewer
渡辺大介
渡辺大介

ベクトル、カヤック、ライザップなどの注目企業でキャリアを積み、ライザップでは初期からの急成長を陰で支え続けた男、市川航介。そのプロフェッショナルが歩み始めた新たな起業家としての道とは?

前編はこちら

満を持した起業で目指すビジネスモデルとは?

—【渡辺】前回は幼少から起業に至るまでのお話を中心にお聞かせいただいたのですが、今回は起業に関するお話をお聞きしたいと思います。

【市川】起業を決意したのは、ぱどの在籍中で2018年の4月でした。ある日、「ジギョナリーカンパニー」という社名が頭に舞い降りたんですよね。その日のうちに、家に帰って妻に話しました。妻は、「好きにしたらいいんじゃない?意外と遅かったね笑」と嫁ブロックもなく、すんなりとOKしてくれました。そこから、引き継ぎの準備などをして2018年10月にRIZAPを退社しました。

 

【渡辺】いい奥様ですね笑。具体的にどういうサービスをされるのですか?

【市川】「MachiTag(マチタグ)」という場所探しのためのサービスを2019年4月にリリース予定です。元々は、街で何かを探したいときにGoogleMapじゃ効率的に探すことができないなーという問題意識から生まれたサービスです。UI/UXとしては、TikTokのように様々なタグが並ぶイメージでして、タグを選択すると、現在位置から近い順にお店やスポットが表示されます。例えば、「電源のあるカフェ」のタグを選ぶと、近いカフェが順番に表示されるような感じになります。

このタグは、誰でもつけられるようになっており、例えば「接待で使いやすい」「電源・WiFiがある」など、様々なニーズに対応するタグを登録していきます。

【渡辺】事業は、このMachiTag(マチタグ)のサービスのみなのでしょうか?

【市川】ジギョナリーカンパニーとしては、このMachiTag(マチタグ)のみです。個人としても、生活費のために経営コンサルタントの仕事を業務委託で受けていますが、このあたりのバランスは今後の事業展開の中で決めていくことになると思います。

【渡辺】一緒に創業したメンバーはいらっしゃるのですか?

【市川】ジギョナリーカンパニーの創業メンバーは4人で僕がメインでやっており、他のメンバーはサポートというスタンスです。みな他の会社の代表であったり、個人で事業をしている方々です。

【渡辺】どういう会社にしたいというイメージは持ってらっしゃいますか?

【市川】キャッチフレーズは、お役立ち事業創造スタジオです。なので将来的には、MachiTag(マチタグ)以外にもどんどん世の中の役に立つようなサービスを生み出していきたいと思っています。カカクコムさんやじげんさんのように、複数の事業を横展開するようなスタンスですね。

また、働き方に関しても、全員がフルコミットである必要はないと思ってます。優秀な人に20%とか手伝ってもらうとかの方が結果も出ると思うので。出社の義務とかもなくして、自由な会社を作りたいですね。

もちろん皆がみなというわけではなく、20代の若手はフルコミットで、ちゃんと育成して力をつけてもらいたい。でも、30歳になったら自由にいろんなことをしてもらった方がいいかなと思っています。会社にしがみつく働き方をして、文句を言いながら働いていく形では良いパフォーマンスは出せないので。それよりも、プロフェッショナルとしての結果の出し方と、相手への気遣いができる人材を増やしていきたいと思っています。

目指すは300年続く会社

【渡辺】会社として目指すゴールはどういったものですか?

【市川】最終的にはこの会社は300年続く会社にしたいと思っています。300年というと今だと江戸時代から続いている会社なんですが、時代や環境が変わっても、時代に合わせて生き残っていけるような会社が理想ですね。自分の命は有限で精々100年くらいしか生きられませんが、法人はうまくいけば永遠に残っていけるかもしれないので。

短期的には、IPOをめざしていきたいと思っています。IPOはあくまで手段ではあるんですが、いろんな事業を行っていくための、資金を調達したいです。また、IPOによっていろんな人に株を持ってもらうことで、関わりが増えるのも良いですよね。会社がうまくいくことで、いろんな人に幸せになってもらえるからです。みんなに応援してもらいながら、成長していくことができたら最高じゃないですか笑。

【渡辺】新しいサービスはどれくらいの頻度で作っていきたいですか?

【市川】最初の1〜2年は、MachiTag(マチタグ)の事業に専念することにはなると思いますが、事業がうまくいき出したらそれこそ1年で100個とか新サービスを作れるようになりたいですね。

 

【渡辺】MachiTag(マチタグ)のビジネスモデルは?

【市川】マネタイズの方法としては、ユーザー向けの利用料モデル。これは食べログとかの有料版のような感じですね。また、ToB向けには、店舗アカウント開設や、集客へのマッチングごとの手数料の組み合わせを考えています。

将来的にはお店とか場所にいっぱいタグがつくようになると、新規出店の際にはそのタグを見て、出店戦略を作ることができるようになったりして、そういうデータ利用でのマネタイズも考えています。これは例えばデベロッパーさんなどがクライアントになるイメージです。

これまでのサービスでは、お店などの情報は、定量的な点数などはあったが細かい定性的な情報と距離という概念では整理されてなかったと思います。例えば、トイレの情報であっても、それがウォシュレットがついているかや、授乳スペースがあるのかどうかといった情報まで、この仕組みの中で情報を整理することができるようになります。また、タグは誰がつけたのかもわかるようになっています。

いろんな人が同じタグを場所に対してつけていくと、場所に対するタグの数もわかるようになるため、同じタグが多いほど信頼度が高いものとして認識することができます。

タグのつけ方も、大学生などの若い感性で面白いものが増えていってもらえると良いですね。例えば、「デブ活」みたいな、ボリューム満載フードのお店のタグとかあっても面白いじゃないですか。

また、「市川オススメ」のようなタグも作ることができるため、このタグで設定したURLを送ると、送り先の相手は今いる場所から僕のオススメの場所がわかるんですよね。店ごとのURLを送るよりも、このやり方なら近い順に表示されるので、場所を非常に探しやすくなると思います。

【渡辺】それでは、最後の質問になりますが、2019年度の事業の展望をお聞かせください。

 

【市川】2019年中はMachiTag(マチタグ)のユーザーをどこまで増やせるかが勝負だと思っているのでまずはそこに注力しようと思います。最初は課金はしていかないので、売上よりもまずはユーザーですね。いろんなお店や企業ともアライアンスを組んで、サービスのプロモーションをしていきたいですね。

メンバーもこれから増やしていきたいと思っていますが、一緒にやりたいと思うのは、事業を前向きに楽しみたい、っていう姿勢のある人。優秀かどうかよりも、世の中に新たな価値を本気で提供したいと思ってる人が良いですね。

【渡辺】本日はありがとうございました。

【市川】ありがとうございました。