「何人を幸せにできたかどうかで、人生が決まる」幸せのループを創り出す、筏津靖仁が目指す世界
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氏名 | 筏津靖仁 |
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肩書 | 株式会社ラフト 代表取締役 / 株式会社R-TGエージェント 代表取締役 |
略歴 | 1983年鳥取県生まれ。千葉大学を卒業し新卒で大和証券へ入社。リテール営業として4年半従事し、インターネット広告代理店のオプトへ転職。オプトではアカウントプランナーとして、金融・人材業界を中心に約7年間デジタルマーケティング支援を行い独立。デジタルマーケティング事業から人材事業まで幅広く事業を展開。 |
2024年5月に創業12年目に突入し、成長を続けるトラストゲートグループ。グループ会社の一つである株式会社R-TGエージェントの代表である筏津靖仁氏は、他にも株式会社ラフトの代表取締役も務めている。
新卒で証券会社の営業職に従事していた同氏が、異なる業界にて2社の代表取締役をすることになったきっかけは何だったのか?起業するまでの経緯や仕事への思いについて、話を伺った。

二つの会社の代表取締役を務める筏津靖仁
—【聞き手:松嶋、以下:松嶋】はじめに、自己紹介をいただけますか。
—【話し手:筏津 靖仁氏、以下:筏津】株式会社ラフトと株式会社R-TGエージェント(トラストゲートグループ)の代表をしている、筏津靖仁と申します。
—【松嶋】それぞれの会社でどのようなことをされているのか教えてください。
—【筏津】ラフトでは、従業員の見えない貢献を引き出し組織の成長を加速させる次世代型サービス「YELL BASE(エールベース)」を提供しており、R-TGエージェントではウェブ広告代理事業を展開しています。
—【松嶋】どのような経緯で二つの会社の代表取締役をすることになったのでしょうか?
—【筏津】独立前の話からすると、証券会社を経てデジタルマーケティングを手がける株式会社オプトでアカウントプランナーをしていました。そのあと、2018年にウェブサービスを創りたいと思いラフトを立ち上げて独立しました。ラフトで広告代理業務が増えてきたため、当時クライアントだったトラストゲートグループ代表の坂元へ「広告代理事業の新しい会社を立ち上げないか」と話をし、彼と一緒にR-TGエージェントを立ち上げたという流れですね。
—【松嶋】ラフトはもともと別のサービスを提供することを目的として誕生した会社だったのですね。
—【筏津】そうなんです。紆余曲折あり、現在の形に落ち着きました。
—【松嶋】現在の状況としては、どちらの稼働がメインとなるのですか?
—【筏津】現状ではR-TGエージェントでの稼働が多いんですが、ラフトで2024年10月に「YELL BASE」をリリースしたばかりですし、これから事業の柱となるように大きく育てていきたいなと考えています。R-TGエージェントでも、昨年から採用領域でのマーケティングサービスを始めたので、二社の相乗効果を狙っています。
—【松嶋】もともとデジタルマーケティングに強みを持っていた筏津さんが、人材領域のサービスに挑戦したきっかけが気になります。
—【筏津】基本的に関わる人みんなに幸せになって欲しいと思っていて、微力でも自分が貢献できれば嬉しいなと。経営者として、従業員をはじめ多くの人を見ている中で、働き方や仕事への向き合い方、そういった日々の生き方に対して良い影響を与えられる人間になりたいと思うようになりました。経営って人と向き合うことが重要ですからね。
独立した当初は、自分のデジタルマーケティング知見を活かしてマーケティング領域で誰かを幸せにする事業をしたいと考えていましたが、経営をするなかで「人」に向き合い人材領域で多くの学びを得たので、その知見や自分の思いを人材や組織の育成支援サービスとして体系化したいと思ったんです。それで、一緒に働く人を幸せにできるサービスが何かと突き詰めて考えたときに、思い浮かんだアイデアが「YELL BASE」です。

異なる業界の会社で経験を積み、独立起業を果たす
—【松嶋】ここからは昔の話を聞かせてください。学生の頃は、何を目指されていたのですか?
—【筏津】高校までは、医師を目指していました。誰しも小学生くらいで将来なんの職業につきたいかと考えるタイミングがあると思うんですが、その時漠然と「医師になりたいな」と思ったんです。それからずーっと「自分は医師になるんだ」と思っていました。ただ、勉強中心で過ごしていたわけではないんですよね。小学校から野球をやっていて、高校でも硬式野球部で甲子園を目指していたので、勉強との両立もけっこう厳しくなってしまって。最終的にはあきらめる選択をしました。
そういう背景もあり、大学に入ってから何をやりたいかが見えない中で就活のタイミングになり「自分で会社をやってみたいな」という思いが湧いてきたんです。それから、とりあえず会計の勉強はしておこうと思って、そういった勉強をしはじめたり、という感じで。
—【松嶋】学生時代から独立を目指されていたのですね。
—【筏津】そうですね。ただ、私は後先考えずとりあえずやってみるって感じのタイプではないですし、まずは就職して必要な知識や経験を積んでいこうと。それで、当時は「厳しい世界だけど3年いればどこでも通用する人間になる」と言われていた証券業界へ入ることにしました。
—【松嶋】証券会社ならファイナンス周りの知識が身に付きますものね。
—【筏津】そうですね。ただ、実際に入社して得られたもので感謝しているのは、数字に対する考え方やスタンスを学ぶとともに、営業の大変さを経験できたことですね。
めちゃくちゃ厳しい世界でしたし、相場もずっと悪い時期だったんですが(苦笑)。1人のお客様を作ることの大変さや結果にこだわって徹底的にやることを、新卒のタイミングで経験できたのは自分の財産だと思っています。
—【松嶋】そこから転職しようと思われたきっかけは何だったのですか?
—【筏津】4年半ほど営業を経験して成果も出せるようになっていった中で、じゃあ今独立できるか?と自答した際に「独立するにはまだ何か足りない」と思ったんです。
で、その頃ってまだスマホが出回り出したくらいのタイミングだったので、ネットのことを知っておいた方が良いんじゃないか、と思ったんですね。それで「ネットサービスの事業会社よりは広告代理店の方が広く経験を得られる」と聞いていたこともあり、ネット広告代理のオプトへ転職しました。
—【松嶋】証券会社と広告代理店では、仕事内容も全く違ったのでは?
—【筏津】天と地ほど違いましたね。証券会社のリテール営業は、金融商品取引法で定められたやり方での販売になるので、例えば自分で営業資料を作って商品の話はできないんです。なので、いかに顧客との関係性を築くか、説得力のあるセールストークができるのかという世界です。
オプトではアカウントプランナーとして、自分でアイデアを生み出すことを求められますし、それを自分でアウトプットしてプレゼンしなければいけなかったため、転職したばかりのころは本当にできないことばかりでしたね。打ち合わせも横文字ばかりで、何言ってるか全くわからず終了って感じで(笑)。
—【松嶋】オプトでは何年ほど働かれていたのですか?
—【筏津】約7年です。先ほど触れた通りで最初は何もできませんでしたが、徐々にできることが増えていって、本当にさまざまな経験をさせていただきましたね。
社会人としての私のバックボーンは証券会社であり、仕事やお客様との向き合い方や職場での人間関係など、社会人としての大切な基礎を大和証券で教えていただきました。本当に感謝しています。一方でオプトでは、広告やデジタルマーケティングという仕事の面白さを学びました。そして、マーケティングという仕事が自分の天職となり、それを通して様々なつながりを得ることができました。そんな機会をくれたオプトにも感謝しています。
—【松嶋】二つの会社で、さまざまなものを得られたのですね。オプトを退社したあとに独立をされたということでしたが、何がきっかけだったのですか?
—【筏津】結果的に、自分の想像よりけっこう長くいたわけですが、1つはこんなサービスができたらいいかなというものができたということと、並行して周囲の方々から相談事を受けることがなぜか増えてきたというのがきっかけになりますかね。
元々、起業が念頭にあったので、タイミングとして後押しされたイメージです。なんか今自分が起業することに社会的意味があるんじゃないかと思って(笑)。
—【松嶋】独立する前から、ある程度先まで仕事が決まっていたのですか?
—【筏津】いいえ。お声がけはありましたが、具体的に何も決まったものは無かったので「来月から給料無いけどどうやって食べていこう」って感じでした。もちろん不安はあったんですが、「やっていける」という気持ちも強くあって。この根拠のない自信があった理由は自分でもよくわかりません。ある意味、麻痺していたのかもしれませんね。
ちなみに、トラストゲート代表の坂元と関わるようになるのは、このタイミングからです。「初めてのクライアントにしてくれないか?」と話をいただいて、坂元のインクフリー事業のプロモーションをお手伝いするようになりました。
—【松嶋】R-TGエージェントを立ち上げたのは、いつくらいなのですか?
—【筏津】ラフトを立ち上げて1年半ほど経った2019年です。そこからは、トラストグループの一員としても幅広く活動するようになりました。

人生観を形成した「二つの特殊な経験」とは?
—【松嶋】代表取締役として働くようになって、どんな時にやりがいを感じますか?
—【筏津】メンバーが何かに成功したときは、自分のこと以上にうれしいですし、やりがいを感じます。
メンバーの成長や成功をどうフォローアップしていくか、ここをいつも考えていますが難しいですよね。私の方が長生きしていて経験も多いので、先輩として伝えられることがたくさんあると思うんですが、それを各々の心へ響くように伝えるのが難しくて……。「うまく伝えられなかったな」と、反省の日々です。
—【松嶋】人材教育は本当に難しいですよね。
—【筏津】そうですね。私は自分の言葉で伝えるのが得意ではない方だと自覚しているので、新卒入社のメンバーへ稲盛和夫さんの『生き方 人間として一番大切なこと』という本をプレゼントしています。この本にはとても大切なことが書かれていると思っていて、私のバイブルなんです。同じことを感じろとまでは思いませんが、ただ、プレゼントしたこの本が、相手の人生において何かのきっかけになればHappyだなと思ってやっています。
—【松嶋】筏津さんの思考に触れるという意味でも、おすすめの本をメンバーにプレゼントするというのは、とても良いアイデアなのではないかと思いました。
—【筏津】本当は私の言葉で伝えられるようにならなければいけないと思うんですけどね。そこはなかなか……。トップに立つ人間の弱点は組織のほころびにもつながると思うので、もっと成長して周囲へ心へ響くメッセージを発信できるような存在になっていきたいです。
—【松嶋】周囲のことを常に考えられる経営者は、実は多くないと思います。筏津さんのそういった考え方は、いつ身についたものなのですか?
—【筏津】たまに「なんでそんなに周囲のことばかり考えているの?」と聞かれることがあるんですが、自分ではわからないんですよね(笑)。自分の思考では、それが自然な考え方ってだけなので。
影響したかもしれない事柄を強いてあげるとしたら、私の場合は二つほど特殊な経験をしてきているので、それが関係しているのかもしれません。
—【松嶋】特殊な経験というと?
—【筏津】私は自然豊かなところで育っていて……まあただの田舎ってことなんですですけど。話を戻すと、実家の近くに数軒の家はありましたが、そのほとんどが親戚という環境でした。保育園からずっと一番家が遠い生徒で、ぽつんと離れた地域だったので、友達と一緒に帰るということもできなくて、1人でいつも帰ってました。
小学校の頃は特に1人の時間が多かったので、友だちと遊べる同級生のことがいつも羨ましいと思ってました。他人と関わることが当たり前ではない環境で育ったからか、周囲の人とのコミュニケーションを取れることを特別に感じるんですよね。
—【松嶋】子どものころの環境が、今の価値観を構成する大きな要素になっていると。
—【筏津】そうですね。もう一つが、数え年で25歳(本厄)のときに、がんの宣告を受けたんです。あくまで可能性という話ですが、健康診断で引っかかって、二次検査に行ったら「影がある」と言われたのがきっかけです。会社に説明して、そこから会社も休みながら1年ほど検査を繰り返す生活を送りました。
最終的に手術をする話がでて、セカンドオピニオンとして有明がんセンターでも診察してもらったんですが、明確な状態はわからなくて。「切開しないと、どうなっているかわからない。」ということで、けっきょく手術をすることになりました。
手術をすると決意したときに「切開をしてみて判断によっては、主要な臓器を摘出することになる可能性がある」と言われて、流石にその時は少し凹みましたね。
でも結果としては、副脾で腫瘍ではなく通常1個の脾臓が2個あったってことでした。なので、ありがたいことに何もなく、健康に生きています。
今思い返すと、1年くらい通院していた間、なぜか不思議なんですが自分は大丈夫だって安心感が強くあって。周囲に守られているような感覚というか。なので宣告を受けたばかりのころはショックを受けていたんですが、その後は不思議と不安もなく検査の期間を過ごしていたことを覚えています。
この経験が、自分の考えや価値観に影響したのかも、と思いますね。当たり前のようなことが、当たり前ではないのだと思えるきっかけにもなりました。何より、悲しくもがんの宣告を受ける方が世の中にはたくさんいらっしゃるわけで、そういった方々の気持ちを経験できたということは、有難い経験だなと思っています。
—【松嶋】さまざまな経験をされたからこそ、いろんな視点で周囲を見れるようになったのですね。
—【筏津】そうですね。やはり、人間関係を円滑にするには「感謝」が重要なキーワードだと思うんです。それは100年続く会社や偉大な経営者にも通ずるものがあるというか。仕事って生きることだと思っていて、それを踏まえて、生きる上で重要なのは生き方であり、それは周囲への感謝なんだと。何か嫌なことがあっても、そこから得られるものがあると思うんです。そう考えると、全てのことに感謝できる。感謝すると気持ちが楽になります。
親のおかげで不便なく生活させてもらってきた自覚がありますが、とはいえ学生時代に医師の夢を諦めたことをはじめ、挫折や辛いことをたくさん経験してきました。ただ、「自分が辛かったかどうか」よりも結果的に「どれだけ周囲を幸せにできたか」が重要だと思うんです。自分が辛いことを経験しても誰かのためになっていればHappyだなと。なので、自分が死ぬ前に何人を幸せにできたかで、人生が決まるというのが持論です。
私の人生もまだまだ伸び代だらけですし、これからもたくさんのことを学んでいきたいですね。

多面評価がコンセプト!AI×EQの次世代型サービス
—【松嶋】「YELL BASE」について、どのようなサービスなのか、改めてお話いただけますか。
—【筏津】「YELL BASE」は、同僚からのエールを人材育成や組織マネジメントに活用できるサービスです。同僚にエールを贈ることが可能なんですが、そのエールというのが「ありがとうエール」とかそういうものではなくて、こちらが用意した設問への回答を通して送られるというシステムなんです。
なので、設問への回答数はもとより、その傾向を分析し人材育成の観点で活用できるように作っています。この設問設計や分析面にはEQ(心の知能指数)の論理を盛り込んでいるのが特徴です。
あとはキャラクターも用意していて、取得したエールのスコアを元にキャラクターが誕生し、そのキャラクターの進化を楽しむこともできます。単なる評価ツールではつまらないので、ゲームのように楽しみながら使えるように設計しました。
社内テストの結果では、同僚からのエールを受け取ったメンバーは会社のミッション、ビジョン、バリューに基づいた行動を取るようになり、モチベーションと業績が大幅に向上するという結果がでたんですよ。
メンバーのモチベーション向上につながるだけでなく、マネジメント層からすると業績を見ているだけではわからなかった仲間の努力や貢献を知ることもできます。今後は生成AIとEQ(心の知能指数)を掛け合わせて、メンバーの感情や行動を科学的に解析しながら成長促進や離職防止、キャリア形成などといった側面でより活用できるサービスにしていこうと考えています。
—【松嶋】「YELL BASE」は、一緒に働く人を幸せにできるサービスを考えて出てきたアイデアだ、とお話されていましたね。実際に開発しようと思った背景はなんだったのでしょうか。
—【筏津】転職が当たり前の世の中ですが、そういった中で会社や仕事への向き合い方という部分で少し疑問を抱いていたんです。人によって異なるでしょうが、多くの場合は「人生の7割は仕事をしている」と言っても過言ではありませんよね。それくらい、人生において仕事はとても大切なことだと思うんです。
また私は、仕事は自分の人生を豊かにしてくれるものだとも思っています。人のために何かをしたことが感謝として自分に返ってくることで、自分の人生が豊かになっていくはず。
より良い仕事をするために転職をするのは当たり前の選択だと思いますが、中には現実と向き合えていないだけの人も少なくないような気がしていて。転職すれば何かを得られる、であったり「自分だけが良ければそれでいい」という考え方が浸透しているように感じるんです。そうではなく、まずは自分が与えられている業務で、どうやって相手(クライアントや同僚)を幸せにするか、そして感謝されるような状態にできるかを考える必要があるのではないでしょうか。
—【松嶋】悪質な労働環境など、客観的に見て転職した方が良い場合もあると思いますが、全てにおいて転職することだけが正解というわけではありませんよね。
—【筏津】そうなんですよ。まずは目の前の相手や周囲の人を幸せにすることを考えて、キャリアを積んでいく。それが自分のためになる、そういった環境を作ることが重要だと思うんですが、実際には難しいですよね。なので、周囲からのエールを自分のために活かせるサービスを作りたいと思うようになったんです。あなたの頑張りを周りは見ているよということを伝えたくて。1人じゃ頑張り切れないことも、周りの応援があるともう少し頑張ってみようと思うじゃないですか。
あとは転職のシステムそのものにも疑問があって。転職するときって、履歴書と職務経歴書が必要じゃないですか。書類だけでは人間性までわかりませんし、何十年も変わらないシステムの中で「それって本当に必要か?」と思うんです。リファレンスチェックなどのサービスも増えてきていますが、私個人としてはそういうのされたくないなって。企業として利用するのも嫌なので、“調査”以外の方法で、その人の「それまでの貢献や努力」が目に見えるようなサービスがあったら良いなと思って「YELL BASE」を作りました。
—【松嶋】個人の仕事に対するモチベーションを向上するとともに、その人の人間性を伝えるためのサービスなのですね。
—【筏津】はい。コアな軸は多面評価であり、周囲の声を蓄積することを目的としたサービスです。それにEQを用いているため、その人の長所・短所だけでなく、対人関係やコミュニケーションなどについても統合的に傾向を整理できるようにしています。離職防止に活用できたりもしますし、日々のデータが蓄積されていくので、将来的にはHR領域で広く活用できるサービスになっていくと考えています。
—【松嶋】社内の声を集められるサービスとして、引き出し方を変えればいろんな使い方ができるようになるのですね。
—【筏津】そうですね。例えば、マネジメント層が「YELL BASE」を見て、メンバーに「最近頑張っているね」と声をかけてあげられるような環境づくりに貢献できるとうれしいです。メンバーからすると、努力が正当に評価されるとうれしいし、マネジメント層はメンバーの新たな可能性を引き出すことができる。そういったポジティブなループを増やしたいです。
—【松嶋】その人がどのように周囲の人たちを幸せにしたのかを可視化して、会社内部の評価につなげる。結果的に、それが個人の幸せにもつながると。
—【筏津】おっしゃる通りです。目立たないけれど頑張っている、縁の下の力持ちって、なかなか可視化されず把握しづらかったり評価もされにくかったりすると思うんです。マネジメントはそういったメンバーの貢献に気がつくことが難しい。頑張っているのに日の目を見ない人は多いし、そう思うとそっと辞めていってしまうんですよね。「YELL BASE」は、そんな悲しいループを止めることにも貢献できるサービスだと思います。

KEYPERSONの素顔に迫る20問
Q1. 出身地は?
鳥取県倉吉市です。
Q2. 趣味は?
野球をはじめとしてスポーツ全般が好きです。ボディビルや筋トレとかも。あとは、海が大好きなので海に関すること。サーフィンやスキューバダイビング、船、釣りとかも好きですね。料理も好きで、朝は土鍋でご飯炊いて、弁当も作ってます。
Q3. 特技は?
物分かりがいいことですかね。細かいことを聞かなくても、少し聞けば大体理解できます。あとお酒は強いです。
Q4. カラオケの十八番は?
その場のノリに合わせて歌います。ただ結局ウルトラソウル!です。
Q5. よく見るYouTubeは?
世界の旅系か、歴史や都市伝説系のチャンネルですかね。学びになるものが好きです。
Q6. 座右の銘は?
継続は力なり。小学生の時に先生から初めて聞いた継続は力なりが、なぜか30年経っても頭から離れません。
Q7. 幸せを感じるときは?
会社の従業員の成功や良いことがあったとき。提案が通った、資料のアウトプットが良くなった、成長を感じると嬉しいですね。
Q8. 今の仕事以外を選ぶとしたら?
何だろうな、パイロットとかですかね。昔少し考えたこともあります。
Q9. 好きな漫画は?
漫画はあまり読まないタイプですが、強いて言うなら『SLAM DUNK』『ワンピース』『ブルージャイアント』は好きです。
Q10. 好きなミュージシャンは?
特に無いのですが、ジャンル的には2PACから入ってヒップホップ・レゲエが好きです。
Q11. 今、一番会いたい人は?
先祖には会ってみたいですね。先祖に守られていると占いでよく言われるので。
Q12. どんな人と一緒に仕事したい?
前向きな人が良いですね。ポジティブで何事も「やってみよう」と思えるタイプ。
Q13. 社会人になって一番心に残っている言葉は?
「ハッスル」。大和証券では、受注したら上司や先輩、後輩が「ハッスル」と声をかけてくれる文化があるんです。言ってもらえると嬉しいですし、一体感が出るんですよね。素晴らしい文化だと思います。
Q14. 休日の過ごし方は?
結婚してからは過ごし方が変わったんですが、以前は筋トレしたり読書をしたりしていました。夜は飲んでいます。
Q15. 日本以外で好きな国は?
アメリカです。いろんな国に行っている方なんですが、アメリカは大学生の時に留学経験があって、カルチャーショックを受けました。アメリカに行くと日本人って本当にちっぽけな存在なんだなって感じるんですよ。人種的な差別もありますし、日本のように治安が良いわけではない。居心地が良いわけではないんですが、生きているなって感じられます。
Q16. 仕事の中で一番燃える瞬間は?
お客さんが困っているとき。「何とかしたい」と思いますね。
Q17. 息抜き方法は?
そもそも息が詰まると感じたことがないので、息抜きも必要ないかな。強いて言うなら、お酒を飲むこと。1人でお酒を飲んでいると、めちゃくちゃアイデアも湧いてきます。
Q18. 普段よく使うサービスやアプリは?
広告業やマーケティングに携わっているので、主要媒体やトレンドものはとりあえずチェックするようにしていますね。
Q19. 学んでいることや学んでみたいことは?
今も勉強していますが、人材育成や教育・組織開発についてです。

Q20. 最後に一言
より良いサービスを届けていくためにもYELL BASEはバージョンアップもしていきたいので、ぜひ多くの方に使っていただければ嬉しいです。
二つのサービスを組み合わせ、日本の採用を変えていく
—【松嶋】R-TGエージェントでも人事向けの採用支援サービスを開発していると言われていましたね。そちらについても可能な範囲でお教えいただけますか。
—【筏津】ありがとうございます。R-TGエージェントでは「HRTG」というサービスを開発しています。このサービスの誕生には、自分たちの成功体験が大きく関わっています。
そもそも、私たちのような中小・零細企業は採用が本当に難しいんですよ。安くない広告料を支払って大手の求人サイトに載せるわけなんですが、必ず上手くいくわけではありません。どうしたものかと考えていたときに「デジタルマーケティングの知見を生かせば、自分たちで採用もできるのではないか」と気がついたんです。それで、実際に自分たちで採用スキームを構築し採用してみたところ、上手くいくようになって。まさに狙い通りでした。その成功体験を生かして、採用広報とマーケティング・RPOをセットにしたサービスを開発し、昨年から企業への本格的な提供をはじめました。
—【松嶋】「YELL BASE」と組み合わせれば、従来の転職の仕組みを大きく変えることができそうですね。最後に、読者に向けてメッセージをお願いします。
—【筏津】繰り返しにはなりますが、誰かのためにしたことが自分に返ってくるという良い循環を、より多くの人が体験できる社会にしたいです。それによって、誰かの人生を豊かにすることに貢献していきたいですね。
採用面では、Webが発達している現代において、企業はデジタルマーケティングを駆使して自分たちの最適解を見つけなくてはいけない時代に入ったと思います。人手不足はどんどん進んでいきますし、ある種、早いもの勝ちのような領域でもあるのではないでしょうか。採用面で課題を抱えていらっしゃるのであれば、ぜひ「YELL BASE」と「HRTG」の活用を検討してみてください!
【クレジット】
取材・構成/松嶋活智 ライティング/西村友香理 撮影/原哲也 企画/大芝義信
企業
株式会社ラフト
所在
東京都新宿区西新宿6-18-1 住友不動産新宿セントラルパークタワー19階
業種
デジタルマーケティング
DXコンサルティング
HRコンサルティング
サービス開発/システム開発
URL
https://www.raft-base.co.jp/