「敵を知り己を知る」令和の虎・安藤功一郎が語るビジネスを成功させる秘訣

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氏名 安藤功一郎
肩書 RENOSY Thailand CEO
GA technologies 執行役員(アジアビジネス担当)
1981年生まれ。大学卒業後、中古車販売・買取のガリバーインターナショナル(現IDOM)に入社。2年で東証一部上場企業の当時最年少部長に昇進。退職後、2005年にタイへ渡り、旅行会社など8社を起業。2012年に日本人駐在員向けに賃貸物件の仲介を行うDear Life Corporationを設立。日系企業2,000社、のべ16,000世帯以上の仲介実績を誇る。2022年5月、GA technologies 執行役員に就任。

取材構成/松嶋活智 撮影/原哲也 企画/大芝義信

2024年1月現在、登録者数110万人を誇る人気YouTubeチャンネル「令和の虎」。志願者の事業計画に対して投資家(虎)が出資するかどうかのジャッジをくだす同チャンネルでは、投資の可否だけでなく、虎を務める社長たちの発言にも注目が集まっている。個性豊かな虎のなかで、どこかミステリアスな雰囲気を感じさせるのが、安藤功一郎氏だ。

同氏は、日本で新卒入社して数年働いたあとに、タイに移住し起業したというユニークな経歴の持ち主であり、現在は複数の会社の代表取締役を務めている。

今回は、安藤氏の過去を振り返るとともに、ビジネスを成功させる秘訣について話を聞いた。

自分の土台となっているのは、学生時代に得た知識と経験

—【聞き手:松嶋、以下:松嶋】はじめに自己紹介をお願いします。

—【話し手:安藤功一郎氏、以下:安藤】シリアルアントレプレナー(連続起業家)として、これまでに7社のM&Aを成功させてきた安藤と申します。現在は不動産領域で事業を展開する GA technologies の役員でもあり、グループ会社の GA tecnoligies (Thailand)(以下、リノシー)のCEOや、神居秒算の取締役もしています。そのほかにも抱えている会社が1社あり、これから海外で3社立ち上げる計画もあるので、ゆくゆくは海外法人数社の責任者となる予定です。

—【松嶋】起業家は親類にも経営者がいるという話をよく聞きます。安藤さんの周囲にも似たような方がいらっしゃったのでしょうか?

—【安藤】世界で活躍している日本人社長に対する憧れは幼いころからあって、いつかは自分もそういった大人になりたいという思いはありましたが、身近にそういった人はいませんでしたね。

苦しい生活だったわけではないものの、決して裕福な家庭ではなかったですし、欲しいものを買ってもらったり、家族みんなで外食したり、旅行に行ったりという経験は少なくて。周囲の子たちを羨ましく感じることが多かったです。私立の大学に進学する時も、奨学金を借りて行っていましたしね。

—【松嶋】それは意外です。学生時代にビジネスに目覚めたとお伺いしましたが、それはいつ頃の話なのでしょうか?

—【安藤】原体験は高校生時代のアルバイトです。当時の時給が、620円とかだったんですよ。現在では考えられない金額だと思いますが、当時はそれくらいが普通でした。8時間かけて働いても、5000円にも届かない。

もっと効率的に稼ぐ方法を考えた時に、まず思いつくのは、自分の時給を上げることです。しかし、それだと上限がありますし、金額が大きく変わるわけでもないでしょう。それならば、人を雇う側に回った方が効率的に稼げるのではないかと考えるようになったのです。雇われのアルバイトはリスクが少ない代わりに稼ぎも少ない。雇う側はリスクが多いけれど儲けが多い。この法則に気がついて、高校生の頃から少しずつ事業を始めて行ったんです。とはいえ、高校生のときはサッカーに打ち込んでいたので、そこまで熱心には取り組んでいませんでした。本格的に事業に挑戦し出したのは、大学に入ってからですね。

—【松嶋】なるほど。学生のころから、チャレンジ精神が豊富だったのですね。

—【安藤】チャレンジ精神が豊富というか、かなりの負けず嫌いではありましたね(笑)。自分の意見を押し通そうとして、周囲とケンカに発展した経験もたくさんあります。

ただ、そういった経験を重ねることで、自分の意見を押し通すと喧嘩になる、だからこそ話し合って共通点を見つけたり、想いを伝えるための「話術」などコミュニケーションスキルが大切だと、早い段階で気がつくことができました。自分の意見を曲げるわけではなく、相手に折れてもらうのでもなく、妥協点を見つけて物事を前に進める。学生時代に身につけたコミュニケーションスキルは、現在も役に立っています。

みんなの意見をまとめてひとつにするという思考法や、多くの人を導くというスキルが身についたのも、学生時代にサッカー部のキャプテンや学級委員をしていた経験が生きていると思います。

—【松嶋】学生時代の経験が、今の安藤さんの土台になっていると。

—【安藤】そうですね。あとは、両親が挑戦する環境を整えてくれたというのも大きいです。裕福ではなかったと話しましたが、私が「やりたい」と言ったことは全て応援してくれる家庭でした。だからこそ、いろんなことに挑戦できるようになったのだと思います。自分のやりたいことを応援してくれた両親には、感謝しかありません。

親日国・タイで本格的にスタートした起業家人生

—【松嶋】先ほど、大学生のときに本格的に事業に挑戦したとお話しされていましたね。どのようなことをされていたのですか?

—【安藤】いろいろ挑戦していました。車が好きで、中古車販売をしたこともありますよ。ただ、自分がいいと思ったものでも売れないと現金化できないですし、在庫を抱える事業はリスクが大きい。900万円で仕入れた中古車が800万円でしか販売できない、なんてケースもありえますし、そんなことになったら大赤字ですからね。それに気がついてからは、先行投資が必要ないエージェント業などをしていました。

そもそも、欲しいものがあるからお金を稼ぐのではなく、お金を稼ぐことが好きなんです。ゲームで高い点数を取る感覚に似ているというか。ゲームセンターではいくらコインを増やしても現金化はできませんが、ビジネスであれば高い点数を取れば取るほど、現金が増えていく。そうすると、欲しいものが買えるし、旅行にも行けるし、食べたいものを食べることができます。

だから、大学では勉強にも真面目に取り組みつつ、事業にも積極的に挑戦していました。

—【松嶋】大学を卒業後、一度は企業に入社されているんですよね。大学時代の事業で起業するつもりはなかったのですか?

—【安藤】ええ。いずれは起業するつもりでしたが、その前に日本の会社の仕組みを勉強する必要があるだろうと考えていました。特に当時の日本の会社は、世界的に見ても優秀だと思うんです。仲間を集めたいという思いもありましたし、当時としてはほぼ最短で上場を果たしていた中古車販売のガリバーに就職しました。

ちなみに、面接時には正直に「将来は起業したいと考えているので、長くても7~10年で辞めます。それでも良ければお願いします」と伝えています。

—【松嶋】それでも入社できたということは、見込みがある人材だと思われたのでしょうね。実際に入社してみて、いかがでしたか?

—【安藤】すごく勉強になりましたね。最短で上場した会社だけに、勢いがありました。まさに“イケイケ”という感じで。当時は働き方改革など全く行われていなかったので、かなり忙しい毎日ではありましたが、勉強になることは多かったです。ガリバーで社会人として働いたことで、大きな組織の一員として働くためのスキルが身についたと思います。

—【松嶋】退職後は国内ではなく、タイで起業されていますね。

—【安藤】はい。子どものころから海外に対する憧れがあったというか、「世界で活躍したい」「日本以外の場所に住んでみたい」という思いもありましたね。多分、人と違ったことがやりたい、天邪鬼なんでしょうね(笑)。

それに、世界中にこんなにたくさんの国があるのに、日本人として生まれて日本に住んで、日本で普通に仕事して、日本で死ぬのはもったいない。海外で事業を展開するなら、日本人であることが強みになる国でなければ意味がないとも考えていました。

例えば、六本木で日本人がハンバーガー店をオープンして、その隣でアメリカ人が同じようなお店を開いたとすると、日本にいるアメリカ人が選ぶのは後者のお店だと思うんですよ。つまり、ビジネス的な観点でいくと、日本人であることが強みになって、かつ現地で日本人向け事業を展開できるほどターゲットが多い国が有利だろうと。

そこで、ある程度の日本人が住んでいる国と地域を調査した結果、アメリカやハワイ、中国、タイが候補にあがってきました。手元の資金には限界があったので、レバレッジを効かせるためには中国やタイの方がいいと考え、市場調査をした結果、最終的にタイを選びました。

—【松嶋】タイは日本に友好的な人が多いとも言いますよね。

—【安藤】はい。どの国にもさまざまな人がいると思いますが、個人的には、タイは日本人に友好的な人が多いと思います。私が日本人だとわかると「日本人が好きだ」「日本の車に乗っている」「日本製のエアコンを使っている」と言ってくれる人が多くて、日本をリスペクトしてくれていると感じますね。

候補にあがったアメリカやハワイ、中国を含めて、さまざまな国で市場調査をしていると、反日感情が強い国やアジア人を見下している人が多いと感じる国もあって。そういった国で事業を展開するのは避けたいと思いましたし、何よりタイの人たちの人柄の良さに惹かれて、タイを選びました。

—【松嶋】タイでの起業を決めた後、事業アイデアもすぐに浮かんできたのですか??

—【安藤】いいえ。最初は何をやるかは決めていなくて、300万円だけを持ってタイに移住しました。

その後、生活するためのお金がなくなりそうになりつつも、携帯電話の販売事業でなんとか最初の起業を果たしました。ライセンスの関係などもあり、携帯の販売事業は半年ほどでやめることになったのですが、手元資金を約20倍に増やすことができたので、そのお金をもとに飲食業など、さまざまなことに挑戦できるようになりました。

—【松嶋】事業を拡大するのではなく、売却して新しい事業の立ち上げを選択された理由も教えてください。

—【安藤】単純に、0→1フェーズが好きなんですよ。ある程度事業が形になって安定してきて、決められたレールを走っていくスタイルに入ってしまうと、熱が入らなくなってしまうと言いますか。それならば、熱意を持って取り組んでくれる人に譲った方が、会社や社員、ステークホルダーの方にとってもいいと思うので、売却をするようにしていました。

タイでは7社ほど売却していて、8社目として立ち上げた Dear Life Corporation(以下、ディぃアライフ) が、GA technologies と経営統合し、社名変更してリノシーになったという形です。

経営統合は事業成長のための最短コース

—【松嶋】ディアライフでは不動産をされていたんですよね。不動産事業を立ち上げた経緯についてもお話いただけますか。

—【安藤】ディアライフの前に立ち上げた旅行会社を経営していたときに思いついた事業だったんです。

その会社では、ホテルではなくコンドミニアムを提供していました。1~2泊程度の旅行であればホテルが便利ですが、長期滞在の場合、洗濯物も溜まってしまいますし、自炊ができないのは不便だろうと。それならば、キッチンや洗濯機などの設備がついている施設の方が良いですよね。そこで、今までホテルとして利用されていなかったワンルームマンションをホテルとして活用する会社を作ったんです。これが大当たりして、タイ国内では大手旅行会社に次いで2位になるほどの会社に成長させることができたんですよ。

それで、次はどうしようかと戦略を考えていた時に、ディアライフの事業を思いつきました。その旅行会社ではワンルームマンションを扱っていたので、宿泊だけでなく居住地としての紹介もできるのではないかと。

—【松嶋】なるほど。事業拡大のような形で新しい会社を立ち上げたという流れなのですね。

—【安藤】その通りです。

ディアライフを立ち上げた当時は、Agoda や Expedia といったOTA(オンライン・トラベル・エージェント)が一般的になっていました。利用する側としても、旅行代理店や宿泊施設にいちいち問い合わせるよりも、オンラインで予約から決済までできた方が便利ですよね。AIなどのテクノロジーも進化していくことを考えると、オンライン化の波は一層強くなるはず。じゃあ、オフラインで生き延びるビジネスはなんだろうと考えて、不動産の仲介はオフラインで生き残ると思ったんですよね。

—【松嶋】その理由は?

—【安藤】宿泊するだけならオンラインで予約から決済まで完結できると思いますが、住むとなると、自分の目で確かめてみないと決断するのは難しいじゃないですか。ということは、内見をするためには仲介人が必ず必要となります。日本では2022年5月から賃貸物件の電子契約が解禁されたので、契約をオンラインで完結できるようになったのですが、当時はそんなことできませんでしたからね。

また、私はリアルの場でコミュニケーションスキルを生かす仕事が得意です。自分の強みを生かすために、オフラインで勝負できるビジネスに挑戦しようと、不動産会社を立ち上げることにしました。

—【松嶋】そういった経緯だったのですね。ディアライフ改め、リノシーについてもお話いただけますか。

—【安藤】不動産会社テックの会社です。不動産領域は裾野がとても広い業界で、私たちの場合は、建物の管理や売買、賃貸など、建てる以外のことを全てカバーしています。自社で家やビルを建てるとなると、アセットが一気に重くなってしまうので、アセットライトな経営を方針としています。

タイや中国をはじめとしたアジア圏から事業展開していて、現在は2カ国に法人を持っています。

ちなみに、私たちが事業展開している国の現地の方が日本やそのほかの国の物件を購入できるようにしているのも、ほかの不動産会社との差別化ポイントですね。

—【松嶋】GA technologies との切り分けはどのようになっているのですか?

—【安藤】いわゆるホールディングスのような体制で、GA technologiesの下に事業会社を繋げているという形ですね。そのため、現在は株式会社リノシーという会社は存在しておらず、 GA technologies がリノシーの事業をしているというかたちになります。

リノシーは現段階ではターゲットを絞って広告を打っている状態なので、認知度がそこまで高いわけではありません。しかし、今後はさらに事業を伸ばしていって、ゆくゆくは GA technologiesが持ち株会社となり事業会社を統括していくかたちになると思います。

—【松嶋】1点だけ気になったところがあって、これまで連続起業家として会社を立ち上げてきた安藤さんが、あえて経営統合という道を選択されたのには、何か理由があるのでしょうか?

—【安藤】今回の経営統合は自分の会社を伸ばすためのものであり、とにかく事業を最短で伸ばしたかったんです。

自分が不得意なテクノロジーに対して豊富な知見を持っている会社と経営統合すると決まったときには、迷いなどは一切なく、ワクワク感しかありませんでした。以前なら達成するのに10年かかっていたかもしれないことが1年ほどでできるようになった感覚もあって、更なる飛躍に向けて大きなブーストを手に入れたというか。まさに良いパートナーに巡り会えた、という感覚ですね。

冷静に対応できる強さの秘密は、敵を知り己を知ること

—【松嶋】YouTubeなどでのお姿から、とても勢いのある印象を持っていましたが、お話を聞いていると、勢いもありつつ冷静に考えて戦略的に事業を展開されている方なのだなと思いました。

—【安藤】同じようなことをよく言われます(笑)。私のことをあまり知らない方からすると、“ブルドーザーのように勢いで突き進む人”という印象を持たれるらしくて。格闘技もやっているので、冷静な人だとは思われないのでしょうね。

少し話がそれるのですが、登場人物の名前を会議室に使うくらい、漫画『キングダム』が好きなんですね。私を『キングダム』の登場人物に例えたとき、本能で突っ走るタイプの麃公将軍だと言われることが多いんですが、私自身は桓騎将軍だと思っていて。状況を冷静に判断して動けるタイプなんですよね。

—【松嶋】理解できました。漫画を読んだことのない方は、ぜひ読んでみてくださいということで(笑)。話を戻して、これまで順調な起業家生活を送ってこられているように思うのですが、起業する上でつらかった経験はありますか?

—【安藤】タイでお金がなくなりかけたときですね。創業期は大変なことも多くて、お金を節約するために、3食を2食に、2食を1食にしてなんとか乗り切っていた時期もありました。

最初に立ち上げた携帯販売の会社では、文化の違いや自分の語学力の低さから、現地のスタッフとうまくコミュニケーションが取れず、20人ほどいるスタッフが誰も出社しなくなるなんてこともありましたね。

—【松嶋】それはなかなかショックなエピソードですね。

—【安藤】そうですね。ただ、根本的に楽観的なのか、あまりショックを受けることはありませんでした。「これも経験だ」と捉えられるというか。何が原因だったのかを冷静に分析して、同じようなことが起こらないように対策を考えられるんです。

“ホリエモン”こと堀江さんが「想定内」とよく言っていましたが、まさにその通りで。想定外のことってあまり起きないと思うんですよ。ビジネスにおいては、1日単位、年単位で先を見据えて動いているので、「想定外のことに焦る」という状況はあまりないです。

—【松嶋】「とはいえ、これは流石にしんどかった」というエピソードはありますか?

—【安藤】なんだろう……。ほとんどのことは想定内だったんですが、1度だけビジネスでレバレッジを効かせすぎて、黒字倒産しそうになったときはヒリヒリしましたね。ただ、そのときも思考停止して焦るわけではなく、冷静に対応できていました。

—【松嶋】そこまで冷静に判断できる強さは、どこからきているのでしょうか。

—【安藤】自分自身の強さ、弱みを把握しているからですね。「敵を知り、己を知れば、百戦危うからず」という言葉が大好きで。大体の人は、ライバルや市場の分析を頑張るんですよ。ただ、自己分析が足りていないことが多い。だから、ライバルも市場についても分析できたし、勝負ができる!という状態になっても、自分に適性がないことに気がつかず勝てなくなってしまうんです。

私は自分自身のことを「仕事ができる部類の人間」だと思っていますが、万能ではありません。苦手な分野もありますし、そういったところは周囲から学習したり得意な人の手を借りるようにしています。

—【松嶋】GA technologies との経営統合の話とも通じますね。自分が不得意なテクノロジーに強い会社だからこそ経営統合の判断をしたと。

—【安藤】はい。GA technologies と私たちなら、お互いの弱さを補完して新たな強みに変えていくことができる。それができると思ったから、経営統合しました。

「敵を知り己を知れば」というところは本当に重要な部分で、意外と自分のことがわかっていない人は少なくありません。だから、勝負をしても負けてしまう。自分自身を分析して、自分の強みを生かせるフィールドで勝負することが大切なんです。

自分の強みを生かせる場所で、勝負を続ける

—【松嶋】お話できる範囲で、今後の展望をお話いただけますか。

—【安藤】大きなテーマでいうと、不動産にまつわる投資や売買をもっと滑らかにしたいなと思っています。日本では不動産投資へのイメージがあまり良くないじゃないですか?「騙されてるんじゃないか」とか「借金まみれになるのではないか」とか、ネガティブなイメージが根付いてしまっている。

不動産って、本当にとてもいい投資なんですよ。銀行に預金するのが一番で、その次にリスクが低いのが不動産投資だといっても過言ではないくらい。銀行の預金は定期預金でも0.1%くらいの利子なんですけど、不動産投資なら3~4%つきますからね。(2023年12月時点)つまり、リスクの低さは銀行預金と同程度で、金利が30~40倍取れる。これはやらない手はないでしょう。手元に資金がなくとも与信で不動産は購入できますからね。不動産を購入したらそこから3~4%の利子が入ってくるなら、こんなにおいしい投資はないでしょうと。それでも怖いという人は、自分の与信がいくらほどあるのかだけでも調べてみてほしいですね。そうしたら、予想外の金額になる可能性もありますから。

—【松嶋】確かに。日本だと投資と聞くと「怖いもの、失敗したら借金まみれになる」というイメージがあるので、ハードルが高いですよね。

—【安藤】国によって異なりますが、海外だと、投資をしていない人=マネーリテラシーが低い人だと思われますからね。この差はなんとか埋めていきたいなと。

あと、私自身が海外で面白くて貴重な経験をたくさんできていると感じるので、海外移住に対するハードルも下げたいです。同時に、日本への移住を盛り上げることもしていきたいですね。日本って本当に素晴らしい国だと思うので、日本の不動産売買を通して、この国の良さをもっと世界にアピールしていきたいです。

—【松嶋】ありがとうございます。最後に読者へのメッセージをお願いします。

—【安藤】ビジネスパーソンに伝えたいのは「自分が楽しいと感じたり、わくわくしたりすることをやった方がいい」ということです。雇われている立場なのであれば、楽しいことをやった方が成功に繋がりやすいはず。得意だけど好きじゃないことばかりやっていたら、嫌になっちゃうでしょうしね。

ただ、起業を目指すのであれば、得意なことを見つけないとダメです。楽しいと感じることが、自分の得意なこととイコールではない場合もありますし、自己分析が重要です。雇う側、起業側になったのなら、雇われ時代のマインドからは脱却しましょう。

あとは、いまこれを読んでいる方のなかには「毎日つらい、キツイな」と感じている方もいるかもしれません。でも、つらいのであれば、この先、成功する可能性が高いと思いますよ。つらいのは、何かに挑戦している証拠でしょ?逆に、いま何にも悩みがないのであれば、この先、伸び悩むときがくるかもしれません。

何かに悩んでいる人、特に悩んでいない人、さまざまな人がいると思いますが、何かを変えたいのなら、自己分析をして自分の強みを生かせる場所を探してみてはいかがでしょうか。

安藤さんの著書のご紹介
1秒も1分も人生をムダに生きるな。
起業に必要なことは、すべてこの本に書いた。
あなたの成功を僕は信じている。
100万人登録者数突破!YouTubeの超人気番組「令和の虎」の人気ビリオネア(億万長者)の著者が明かす「運」と「お金」をつかむ近道!

自分は何になりたいのか、何が足りないか。強い思いは絶対に人生を変えられる!

起業家をめざす若き異端児たちへ
いまの時代は、自分の好きな道を誰もが自由に選ぶことができる。それに伴う可能性とチャンスは、とても広がっている。自分の心の声に耳を澄まして、そして心の底から自分の夢の実現を願い、考え続けてほしい。
そのために自分はいま、生きているんだ、ということを決して忘れないでほしい。強い思い、それによって、あなたのすべてが変わる。




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