「宇宙を社会インフラに」小型衛星のパイオニア・アクセルスペースCEO・中村友哉が語る宇宙ビジネスの未来
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荷物の行方は!?「所有」の問題を解決するスタートアップ
4月の引っ越しシーズン。引っ越しでは、多くの荷物を運ばなかったり、時には荷物を処分する必要があったりと、様々な面倒が発生しますよね。今回は、そんな「荷物」の問題を解決するスタートアップのサービスを紹介したいと思います。
引用元:リフォーム産業新聞『国内トランクルーム市場、500億円超に伸長』より
※上記グラフの2017年以降の数値は予測数値です。
荷物の預け入れに関係するトランクルームの市場ですが、こちらは順調に成長しており、2020年には700億円規模に到達すると予想されいます。日本では、住宅過剰が問題となってきていますが、一方で一軒の家当たりの収納スペースはまだ十分であるとはいえず、収納スペースのみを別途借りるという選択肢は、今後増えていくと思われます。
引っ越しの荷物の処分方法として最もシンプルなのが「預ける」ですよね。家に入りきらなくなった荷物や、季節もので着ない洋服や布団などを預けることで、家の収納をスッキリさせることができます。
この「預ける系サービス」、以前はレンタル倉庫という形で場所を借りて、そこに荷物を置く、という形のものが多かったのですが、最近のシェアリングエコノミー型サービスの浸透によって、かなりの進化をとげています。
大きな違いは以下のもの
それでは、具体的なサービスについてみていきましょう。
まずは、サマリーポケット。こちらはTV CMもしており知名度が高いため、知っている方も多いと思います。特徴としては、250円から利用できる点や、預けているものの中から不要なものはYahooオークションに出品できる機能があったり、衣類や靴などのクリーニングサービスがオプションであったりするのも魅力の部分です。なお、実際の倉庫の部分は、寺田倉庫と提携して行っているようです。
TRUNKもサマリーポケットに追従していっています!2017年2月にスタートしたTRUNKは、月額500円から利用できるクラウド型の倉庫サービスです。NTTドコモ、楽天といった大企業と事業提携も進め、利用者も急拡大中。TRUNKの最大の特徴は、アプリないで預けた荷物を売買までできる点です。写真も事業者側がすべて撮影し、発送なども行ってくれるため非常に簡単に荷物の売買が可能となります。
MINIKURAは、寺田倉庫が運営するクラウド倉庫サービスです。サービスの開始は最も早く2012年から。寺田倉庫はもともとBtoB向けの倉庫業をやっていましたが、個人向けの事業は経験がなく、ユーザー数はあまり当初は伸びませんでした。そこで、寺田倉庫の倉庫管理のAPIを公開し、他社が利用できるようにすることで利用者を増やしていく戦略を取りました。サマリーポケット等もこのAPIを利用してサービスを提供しています。
荷物の預かりに関するスタートアップは、それぞれが特色のある戦略をとっており、どのようにして競争に勝っていくか、が今後注目される分野になっていますね。基本的なアプリのユーザビリティや料金はほぼ同じになっているため、事業提携やポジショニングの違いが今後の市場シェアの獲得のためには重要な指針になっていくことが予想されます。
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