日本・世界の起業家教育は!?起業家教育特集 vol.2

グローバルな起業家教育の現状は?シリコンバレー初の起業家教育

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さて、次は起業大国アメリカを中心とした世界の起業家教育についてみていきましょう。
アメリカは、世界最大の起業家大国といってもよいでしょう。数多くのユニコーン企業を生み出したアメリカの起業家教育の現状はどういうものなのでしょうか?

最も実践的な起業家教育の中心はアクセラレター

優秀な起業家を輩出する仕組みとして最も機能しているが、アクセラレターと言われる短期間の起業家育成プログラムです。この仕組みは、ベイエリアのYコンビネーターが開拓したものですが、サンフランシスコ~シリコンバレーのエリアに集中して存在しています。実際に、米国の中でもサンフランシスコ地域に本社を置くユニコーンは6割弱で、ニューヨーク地域の4倍以上。18年のVC投資額でもベイエリア(北カリフォルニア)とシリコンバレー(南カリフォルニア)合計で米国全体の5割弱を占め、13%のニューヨーク地域に大差をつけています。

アクセラレーターの基本的な形式は、インキュベーション施設ほど長期間オフィスを提供するのではなく、3カ月~半年間の間に複数の起業家を一カ所に集め、彼らのビジネスモデルをブラッシュアップしていくものとなります。

アクセラレーターは、その間の運営資金を提供し、対価として会社の株式の数%を取得するという。この間、アクセラレーターの参加者にはメンターがつき、メンターがアドバイスをしながら、起業化はプロダクトの改善とユーザーの獲得を進めていくことになります。

そして、指導期間の終わりに、エンジェル投資家やVCを招いたDemoDayが開催され、そこで起業家はプレゼンテーションを通じて、シード資金を獲得するのです。

アクセラレーターの先駆者Yコンビネーター

 アクセラレーターの先駆者が05年に設立されたYコンビネーターです。ポール・グレアム、ロバート・モリス、トレバー・ブラックウェルの3名がマサチューセッツ州ケンブリッジでスタートし、その後シリコンバレーのマウンテンビューに拠点を移しています。

Yコンビネーターのプログラムは年に2回開催しており、起業家たちはシリコンバレーに3カ月間集中して滞在し、そこでメンターからの指導を受けます。Yコンビネーターは活動資金として15万ドルを提供し、株式7%を得るようになっています。

これまで1900社以上のスタートアップ、4千人以上の起業家を指導し、アクセラレータの卒業企業の総評価額は1千億ドル(10兆円)を超えるといわれています。例えば、300珀億円以上の評価額のAirBnBや2百億ドルの決済支援システムのStripe等などです。

他にも数多くの実績あるアクセラレーターが

他にも有名なところで、サンフランシスコに拠点を置くエンジェルパッドがあります。エンジェルパッドはグーグルで製品開発などを担当していたトーマス・コルテ氏とその妻カリーヌ・マゲスカ氏が2010年に設立したアクセラレーターです。エンジェルパッドは、年2回、15社ずつ集めてメンタリングをしますが、一度に100社前後集めるYコンビネーターと比較すると非常に家族主義的だと言われています。

 エンジェルパッドのこれまでの育成企業は140社以上。資金の総調達額は14億ドル、スマホ向け広告の取引サイトであるモーパブはTwitterに7億5千万ドルでExit済み。買い物を代行サービスのポストメイツも時価総額は既にユニコーン企業となっています。

 スタートXはスタンフォード大学発のアクセラレーターです。スタンフォード大に在学していたキャメロン・タイテルマン氏が09年にスタートしました。スタートXは非営利組織でありスタンフォード大からの助成金やカウフマン財団やマイクロソフトなどからの寄付金で運営されています。したがって、他のアクセラレターのように出資と株式の取得は自らはしていません。

スタートXは年間120社を支援しており、すでに1200人の創業者コミュニティーができています。室内位置情報分析技術を持つワイファイスラムはジョセフ・ファン氏が11年に創業し、13年にアップルにExitされています。

パート3 日本における起業家教育は?個人起業家が選ぶべき起業塾とは? に続く、