「怖い時ほど前に出ろ」──登録者数50万人超、就活系YouTuberしゅんダイアリー氏が語る“情報格差”をなくすメディアの作り方

Interviewee

YouTuber/株式会社Diary 代表取締役

しゅんダイアリー(福田駿)

Shundiary(Shun Fukuda)

石川県金沢市出身。株式会社Diary 代表取締。就活YouTube「しゅんダイアリー」を運営。登録者は32万人を超え新卒特化型のYouTubeチャンネルでは日本一を誇る。地方と都会の情報格差をなくす就活情報を発信し、200社以上のPR動画を制作。現在は就活・転職・M&Aの3領域でYouTubeメディアを運営し、登録者数は合計50万人超。

就活・転職・M&Aという3つの領域でYouTubeメディアを展開し、合計50万人超の登録者を擁するしゅんダイアリーの愛称で知られる福田駿氏。19歳でYouTubeに初投稿し、仮面浪人の失敗談を機に就活系チャンネルへと転身。大学在学中に起業し、M&Aの当事者経験を経て、現在は株式会社Diaryの代表取締役として情報格差の解消に取り組んでいます。

「怖い時ほど前に出ろ」──ある起業家から授かったというこの言葉を胸に、圧倒的な行動量で道を切り拓いてきた彼が、いかにしてメディアを事業へと昇華させ、コミュニティという新たな構想を描くに至ったのでしょうか。

本稿では楽しみながら積み上げてきたという等身大のキャリア哲学に迫ります。

19歳から始まった「コツコツ投稿」──YouTubeの原点とコンプレックス

ー【聞き手:岡崎美玖、以下:岡崎】しゅんダイアリーさんは就活・転職・M&Aと幅広い領域でYouTubeメディアを展開されていますが、まずはYouTubeを始めたきっかけから教えていただけますか。

ー【話し手:しゅんダイアリー氏、以下:しゅん】19歳の頃です。当時はメントスコーラや大食い動画など、エンタメ系のコンテンツを毎日投稿していたのですが……半年間続けても登録者が500人くらいしか増えなくて(笑)。

ー【岡崎】500人!それでもめげずに続けたんですね。

ー【しゅん】続けたというか、ただひたすらに楽しかったんですよね。仮面浪人の時期に毎日日記をつけていて、その失敗談を動画にあげたら急に伸びました。

そこから仮面浪人系YouTuberとして投稿するようになり、やがて自分が就活生になっていく中で、金沢と東京の情報格差・機会格差をものすごく感じるようになり、それを解決したいという気持ちが現在のチャンネルの軸になっています。

ー【岡崎】YouTubeがそこまで浸透していない時期から始めて、モチベーションはどこにあったのでしょうか。

ー【しゅん】最初のエネルギーは、正直”コンプレックス”でした。中学・高校と意識は高いのに結果が結びつかない学生生活を過ごしまして……。

部活でも朝練から市民体育館まで自主練を重ねたのに県大会止まり、高校は強豪校に進んだのにパフォーマンスが出ず、仮面浪人も結果的にうまくいかなかったです。そういった鬱々とした「何者でもない自分」への自信のなさ、自己効力感の低さがエネルギーになっていましたね。

きちんと努力が見えるような何か行動をしなくてはと思っていたのですが、YouTubeに関しては時代に感謝という感じもあります。YouTubeやSNSがなかったら今の自分はいなかったとも思います。たまたまYouTubeという媒体があり、たまたま始めるタイミングが早かったことが大きかったです。

ー【岡崎】早く始めたとしても続けることは難しいですよね。19歳から続けられたのはやはり「楽しかったから」という部分が大きかったのでしょうか。

ー【しゅん】結局そこに尽きると思います。取材のときは知らない世界や人の人生を垣間見られる瞬間がとても楽しく、またそれを自分が感動したまま発信して、反応が返ってくるという循環がとにかく面白いです。苦労したという感覚がほとんどないんですよね。

コツコツ積み上げてきたというよりは、楽しんでいたら気づいたら積み上がっていた、というのが正直なところです。

ー【岡崎】「楽しかったから続けられた」というのは実際にはとても難しいことだと思います。途中で諦めたくなる瞬間はなかったのでしょうか。

ー【しゅん】正直に言うと、仮面浪人に失敗したタイミングは相当落ち込みました。YouTubeも全然伸びていない、受験もうまくいかない、周りの友人はどんどん先に進んでいくんですよね(笑)

ですが、その鬱々とした時期に毎日書いていた日記が、のちにチャンネルのコンテンツになりました。当時は気づいていなかったのですが、失敗の記録を正直に発信したことが、同じ悩みを抱えている人たちの共感を呼んだんです。失敗は無駄じゃなかったんだなと、後になって気づきました。

大学休学から会社設立へ──「危機感」がビジネスを動かした

ー【岡崎】大学在学中に起業されたとのことですが、会社を立ち上げた経緯を教えてください。

ー【しゅん】大学3年時に休学し、起業しました。

当時は就活系チャンネルの登録者がある程度伸びてきていて、企業からタイアップの依頼もいただくようになっていたのですが、個人事業主だと契約面や信用面で限界が出てきてしまったんです。

法人格がないと大手企業との取引が成立しないケースもありましたし、何より自分がこの事業を本気でやるんだという覚悟を持ちたかったというのが大きな決め手でした。

いざ休学するとなった時には、振り返ってみると不安よりも危機感の方が大きかったです。就活の情報格差となれば毎年新しい就活生が出てくるわけですから、今やらないと誰かが先にやってしまうので、地方の学生さんが情報を得られないまま就活を終えてしまう現状を一刻も早く変えたかったんです。

両親には心配されましたが「YouTubeで食べているなら好きにしなさい」と言ってもらえたのが大きかったです。

ー【岡崎】現在は就活チャンネルの売上の9割が人材紹介事業とのことですが、当初からそのビジネスモデルを描いていたのですか。

ー【しゅん】全く考えていませんでした。純粋に楽しんでいたら、結果としてそれがビジネスにつながった、という感じです。

自分が困ったことを解決しようと行動した結果が、結果的に価値を生み出すことにつながりました。単に数字だけを追いかけても面白くはないじゃないですか。売上が伸びたりリピーターが増えたら嬉しいですが、それは「結果的に増えたらいいな」という感覚です。

ー【岡崎】組織のマネジメントで苦労された点はありますか。

ー【しゅん】人をまとめること、ですね。部活のキャプテン経験と同じで、周りがなかなかついてきてくれず、悔しくてトイレで泣いたこともあります(笑)。

現在も葛藤中ではあるんですが、行き着いた考えとしては「人はみんな違う」というシンプルな腹落ちです。強制してまとめるのではなく、方向性が一致するようなコンセプトや世界観を作れるかどうかで、たまたまその方向性が合う人たちが集まっている状態が理想だなと思っています。

ですが最初からそう思えていたわけではなく、何度も失敗を重ねた結果です。創業初期は自分と同じ熱量を求めてしまって、温度差に苦しんだ時期もありました。ですが、メンバーそれぞれに得意なことや大切にしたいことがあり、それを尊重した上で同じ方向を向けるかどうかが、チームの強さを決めるんだと学びました。

M&A事業参入の原点──「情報格差」を目の当たりにした当事者として

ー【岡崎】就活・転職から、さらにM&Aというまったく異なる領域にチャンネルを展開された経緯を教えてください。

ー【しゅん】自分自身がM&Aを経験したのが主なきっかけです。事業を売却したのですが、売却先の企業とカルチャーの相違や、契約に関する知識が不足していたことに加え、ビジネスでの実務経験もなかったため、本当に大変でした。

うつ病とまではいかなくとも、かなり気分が落ち込んでしまい「情報の格差」を痛感しました。売り手と買い手の間でも、起業家同士の間でも大きな情報格差があるので、それを解決したいというのがきっかけです。

売却後は2年間のロックアップ期間があったのですが、あまりにもつらくて一億円を返金して1年早く「M&ACAMPチャンネル」を立ち上げました。つらさから逃げたというのが正直なところで(笑)。

ですがそのエネルギーが大きく、M&ACAMPの動画を猛烈に投稿しました。落ち込みが深ければ深いほど、そこから立ち直るエネルギーも大きくなるといいますか。

ー【岡崎】一億円を返金するという判断は、相当な覚悟だったのではないでしょうか。

ー【しゅん】お金の問題というよりも、精神的な健康の方が大事だと判断しました。あのまま2年間耐え続けていたら、自分が壊れていたかもしれないです。

今振り返れば、あの判断があったからこそM&ACAMPというチャンネルが生まれて、情報格差をなくすという本来のミッションに戻れたので、失ったお金以上のものを得られたと感じています。

ー【岡崎】M&Aの経験を経て、ビジネスに対する考え方は変わりましたか。

ー【しゅん】大きく変わりました。それまでは「つくること」にフォーカスしていたんですが、M&Aを経験して「守ること」の重要性を痛感しました。契約の細部、カルチャーフィット、ロックアップの条件など、事前に知っていれば防げたことがたくさんあった。だからこそ、同じ失敗をする起業家を1人でも減らしたいという思いが、M&ACAMPのコンテンツに込められています。

M&ACAMPでは、M&Aの売り手側・買い手側両方の視点から、契約交渉のポイントやデューデリジェンスの注意点、PMI(統合プロセス)の実態まで、リアルな情報を発信しています。特に力を入れているのは、実際にM&Aを経験した経営者へのインタビューです。

教科書的な知識ではなく、現場で起きた生々しい話こそが、これからM&Aに臨む方々にとって本当に価値のある情報だと考えています。

「怖い時ほど前に出ろ」──当たり前を持たない行動力の源泉

ー【岡崎】しゅんダイアリーさんの行動力の源泉はずばりどこにあるのでしょうか。YouTubeを見ていると、初期のころから有名起業家との対談も多く、とにかく動くスピードが速いという印象を受けます。

ー【しゅん】DMMの亀山敬司会長に「怖い時ほど前に出ろ」と言われたことがありまして。とても記憶に残っています。営業で断られるのが怖い、取材を断られるのが怖い、新しい事業を始めるのが怖いけれど、そういう場面で引いてしまったら何も始まらない、と。怖いと感じること自体は正常なことで、大切なのはその恐怖を感じながらも一歩踏み出せるかどうかだと。

ー【岡崎】その教えは、今でも意識されていますか。

ー【しゅん】完全に身体に染みついていますね。M&Aで苦い思いをしたときも、チャンネルの方向性を変えるときも、結局は「怖いけど前に出る」という選択をしてきました。

成功を確信していたわけではありませんが、やらずに後悔することだけは避けたかったんですよね。失敗した後悔よりも、挑戦しなかった後悔の方がはるかに大きいと思っていました。

ー【岡崎】学生時代からその行動力はお持ちだったのでしょうか。

ー【しゅん】いえ、むしろ逆でした。意識は高いのに結果が出ない、という状態がずっと続いていて。バドミントン部でも朝練から自主練まで重ねたのに県大会止まり。高校は強豪校に進んだのにレギュラーになれず、仮面浪人もうまくいきませんでした。

そういった「何者でもない自分」をどうにかしたいというコンプレックスが、行動に駆り立てていたんだと思います。当たり前のように成功してきた人とは違って、当たり前を持っていないからこそ必死に動けるといいますか。

YouTubeの登録者が9,500人だった頃は、渋谷で朝からひとりひとりに「登録お願いします」と声をかけたこともありました。全然ターゲットじゃないおばあちゃんのGoogleアカウントの登録を一緒に行ったりもしました(笑)。あとは仲間に手伝ってもらって、その日の夜に急に増えて……。

今振り返るとすごく泥臭いですが、あの頃の熱量は忘れられないです。現在も問い合わせフォームを自分で打って取材を取りにいく精神は変わっていないと思っています。

ー【岡崎】行動量が先というスタイルは、新しい事業領域に踏み出すときもでしょうか。どこまで分析してから動くのか気になります。

ー【しゅん】分析ももちろんしますが、8割は感覚ですね。

「これは面白そうだ」「ここに情報格差がある」と感じたら、まず小さく動いてみることから始めます。M&ACAMPもそうでしたし、コミュニティ構想もそうです。完璧に準備してからでは遅いんですよね。市場は待ってくれないし、自分の熱量も冷めてしまうので、6割くらいの確信で走り出して、走りながら修正していくのが私のスタイルです。

何度も壁にぶつかりますし、方向転換を迫られることもありますが、立ち止まっている時間が、一番もったいないのです。動いていれば必ずフィードバックが返ってきます。そのフィードバックこそが次の一手のヒントになるので、YouTubeの動画も、最初から完璧なものを出そうとしたら一本も出せなかったと思います。出してみて、反応を見て、改善する。その繰り返しが結果的に一番の近道だったと感じています。

「しゅんダイアリー」という名前の由来と、YouTubeへの純粋な愛

ー【岡崎】「しゅんダイアリー」という名前の由来を教えていただけますか。

ー【しゅん】最初は「しゅん」という名前だけでやっていたんですが、検索に全然引っかからなくて(笑)。仮面浪人の時期に毎日日記をつけていたんですよ。それを動画の日記みたいにしようということで「ダイアリー」をくっつけて「しゅんダイアリー」にしました。当時はvlog的な動画もたくさん出していたので、ピッタリかなと。

ー【岡崎】その名前に原点が宿っているような気がしますね。YouTubeを趣味でもあるとおっしゃっていましたが、どんなところに喜びを感じていらっしゃいますか。

ー【しゅん】反応が返ってくる瞬間と、自分の知的好奇心が満たされる瞬間、この2つが本当に好きで。いろんな方の人生を垣間見られて、自分が感動した体験を多くの人に見てもらって、反応が来るときが面白いんですよね。

疲れはするのですが、やりたくてやっている感があるので、オフをあまり意識的に作らなくても今のところは大丈夫です(笑)。

ー【岡崎】仕事と趣味の境界がほとんどないのですね。

ー【しゅん】そうですね。YouTubeが仕事であり、趣味でもあり、学びの場でもある。こんなに恵まれた環境はないと思っています。

ですが、それだけに「自分が本当に面白いと思えるかどうか」という軸だけは絶対にブラさないようにしています。視聴回数が稼げるから、アルゴリズムに載るからという理由だけでコンテンツを作ることは、自分のスタイルではないと思っています。

ー【岡崎】YouTubeという媒体の可能性について、どのように考えていますか。

ー【しゅん】YouTubeは「一次情報の民主化」に最も適したプラットフォームだと思っています。テレビや新聞では時間やスペースの制約があり、どうしても情報がカットされてしまいますが、YouTubeなら、1時間でも2時間でも取材相手の言葉をそのまま届けることができますし、編集の過程でニュアンスが変わってしまうリスクも最小限に抑えられます。就活の情報格差をなくしたいと思ったときに、YouTubeが最適な手段だったのは必然だったと今では思っています。

ー【岡崎】一方で、YouTubeの市場環境も変化していますよね。その中で差別化のポイントはどこにあるのでしょうか。

ー【しゅん】ショート動画やAI生成コンテンツが増える中で、私たちが提供できるのは「本物の一次情報」だと思っています。

実際に会って、顔を見て、空気感を共有した上で引き出した言葉には、どんなに精巧なコンテンツも敵わない価値がある。だからこそ、効率を追うのではなく、一本一本の取材に全力を注ぐというスタンスを変えるつもりはありません。

KEYPERSONの素顔に迫る20問

Q1.出身地は?

石川県金沢市です。

Q2.趣味は?

サウナ、クロスフィット、YouTubeです。サウナは世界各国を巡るほどハマっていて、フィンランド、エストニア、ドイツ、韓国など各地の文化の違いを楽しんでいます。

Q3.特技は?

人の心に土足で入れることです(笑)。YouTubeで取材を重ねる中で後天的に身についた特技で、自然体で接することで相手も本音を話してくれるようになりました。

Q4.カラオケの十八番は?

ブルーノ・マーズの「Just The Way You Are」です。

Q5.よく見るYouTubeは?

ビジネス系と海外のドキュメンタリーが多いですね。BBCのコンテンツは質が高くて好きです。

Q6.座右の銘は?

「怖い時ほど前に出ろ」です。DMMの亀山敬司会長からの言葉で、今でも判断に迷ったときの指針になっています。

Q7.幸せを感じる瞬間は?

常に幸せではあるのですが……取材で初めて会った方が、普段は言わないような本音を話してくれた瞬間です。あとはサウナに行っているときでしょうか。

Q8.今の仕事以外を選ぶとしたら?

サイバーエージェントの社員とか……!就活の時に受けていて、そのまま受かっていたら社員として今も働いていたかもしれません(笑)

Q9.好きな漫画は?

王道ですが「キングダム」でしょうか。

Q10.好きなミュージシャンは?

ブルーノ・マーズです。ライブのエネルギーが圧倒的で、何度観ても感動します。

Q11.今一番会いたい人は?

イーロン・マスクです。世界を変えようとする人の思考回路を、直接聞いてみたいです。いつか取材できたら最高ですね。

Q12.どんな人と一緒に仕事をしたいですか?

一緒にいて心地よく、エネルギーに満ちあふれた、活力のある人です。

Q13.社会人になって一番心に残っている言葉は?

楠木建さんに言っていただいた「人気より信用」という言葉です。

「人気を得るよりも信用を得て、実際に協力してくれる人や応援してくれる方を、知名度よりも大切にするべきだ」ということを教えていただき、とても強く印象に残っています。

Q14.休日の過ごし方は?

最近は、週末にもうひとつのチャンネル「M&ACAMP」の撮影を行うことが多いです。YouTubeを趣味にしているような感覚ですね(笑)。

あとは2年前に結婚したので、妻とカフェに行って一緒に作業したりします。意識的にオフを作らなくても大丈夫なタイプですが、生産性が上がるので身体を動かす時間は確保するようにしています。

Q15.日本以外で好きな国は?

オランダです。直近でも先月に行きました(笑)。

サウナのレパートリーの多さに加えて、日本とオランダの文化の違いも興味深かったです。例えば、日本では「黙浴」がマナーですが、オランダでは会話を楽しむ文化があります。

また、教育の仕組みにも感銘を受けました。オランダは基本的に個人主義で、自分の成長に焦点を当てる人が多く、その点が私に非常に合っていると感じました。

Q16.仕事の中で一番燃える瞬間は?

なかなかアポが取れなそうな方にアプローチして、取材が決まった瞬間です。

Q17.息抜き方法は?

サウナ、運動、睡眠、読書の4つです。

Q18.好きなサービスやアプリは?

BBCニュースのアプリとWSJ(ウォール・ストリート・ジャーナル)です。毎日欠かさずチェックしています。あとはワシントン・ポストやJAPAN TIMESなどもコンビニで手に入るときはなるべく目を通すようにしています。

Q19.学んでみたいことは?

英語です。英語圏の企業に向けて、日本人との情報格差を解消し、より高い意識を持つことを支援するための本格的な海外展開を目指していて、ビジネスレベルの英語力を身につけることが直近の課題です。

あとはファイナンス全般でしょうか。M&A事業をやっている以上、財務の知識は常にアップデートし続ける必要があるなと感じています。

Q20.読者に期待する反応は?

「自分もやってみよう」と思っていただけたら嬉しいです。特別な才能がなくても、楽しいと思えることを愚直に続けていれば、道は開ける。その可能性を感じていただけたら、この記事を書いた意味があると思います。

「人の心に土足で入れる」特技と、自然体のインタビュー哲学

ー【岡崎】ご自身の特技は「人の心に土足で入れること」とおっしゃっていましたが、これはどういう意味合いでしょうか。

ー【しゅん】後天的に身についた特技なんですよね。YouTubeで取材の場数をふんできた結果として特技になった、という感じです。

特に意識しているのは“自然体でいること”だけです。偉い方であればあるほど気を使われることに疲れているので「この人だからこう振る舞わなきゃ」という態度を取らないようにしています。逆に自分の弱みを先にさらしていくことで、相手も普段は言わないことを言ってくれるんです。

インタビューでも商談でも就活でも、自己開示が先だと思います。また、その取材相手のことがきちんと好きかどうか、も大事です。

ノウハウというよりも「この人の話を聞きたい」という純粋な気持ちが伝わると、相手も本音を話してくれます。なのでタイアップについても、本当に良いと思えるものしか紹介できないため、基本的に紹介する企業は厳選して月2社までと決めています。よくわからない会社を紹介することはしないという方針です。

ー【岡崎】取材アポを取る際に大切にされていることは何でしょうか。

ー【しゅん】仕事の中で一番燃える瞬間がまさにそこなんです。なかなかアポが取れなそうな人に対して戦略を立てて、問い合わせフォームからアプローチして、それが取れた瞬間のアドレナリンがたまらないです。大切にしているのは「相手の1時間の価値をきちんと認識してお返しできるか」というスタンスと、お金以外で何か相手にとってのメリットを作れるか、という2点ですね。

ー【岡崎】インタビューの質を高めるために、事前準備で意識されていることはありますか。

ー【しゅん】取材相手の著書や過去のインタビュー記事は全て目を通します。ですが、準備した質問を全部聞こうとはしません。会話の流れの中で相手が熱を帯びた瞬間を逃さないことの方が大事です。

準備は「相手を深く理解するための土台」であって、本番では自然体の対話を大切にしています。予定調和じゃないからこそ、視聴者にも伝わるものがあるんだと思います。

ー【岡崎】自然体でありながら、しっかりと準備もしている。その両立が、しゅんダイアリーさんのインタビューの強みなのかもしれませんね。

ー【しゅん】そう言っていただけると嬉しいです。結局、相手のことをどれだけ好きになれるか、その人の話をどれだけ聞きたいと思えるか。テクニック以前の話ですが、それが一番大事だと信じています。

コミュニティ構想と「状態目標」──メディアの先にある未来

ー【岡崎】今後の事業展望について教えてください。

ー【しゅん】大きく2つあります。ひとつはコミュニティの構築です。YouTubeは一方通行のメディアですが、コミュニティは双方向のつながりが生まれます。全国の経営者や意識の高いビジネスパーソンの方々にとって「帰りたい場所」になれるような空間を作りたいんです。一次情報に触れる機会を提供し続けることが、情報格差をなくす最も効果的な方法だと考えています。

もうひとつは海外展開です。現在は地方と都会の情報格差に取り組んでいますが、日本と世界という格差にも目を向けていきたいです。英語でのコンテンツ発信や、海外の起業家との対談を通じて、日本のビジネスパーソンに世界基準の情報を届けたいと思っています。

ー【岡崎】しゅんダイアリーさんにとって「成功」とはどのような状態でしょうか。

ー【しゅん】私は「状態目標」という考え方を大切にしています。売上がいくらとか、登録者が何万人とかいう数値目標よりも、自分がどういう状態でありたいかの方が重要だと思っています。毎日ワクワクしながら仕事ができて、取材を通じて新しい発見があって、それを多くの人に届けて反応が返ってくる。その循環が続いている状態こそが、私にとっての成功です。

数字を追うこと自体は悪いことではないですが、数字が目的になってしまうと、手段を選ばなくなる危険があると思っています。自分が心からワクワクできる状態を維持することが、結果的に数字にもつながると信じています。逆に言えば、数字が伸びなくても自分がワクワクしていれば良い、という判断軸を持っておくことが、長く続けるコツだと思います。

ー【岡崎】コミュニティや海外展開を通じて、最終的にどのような世界を実現したいと考えていますか。

ー【しゅん】「どこに生まれても、どこに住んでいても、同じ質の情報にアクセスできる世界」です。金沢にいた頃の自分が、東京の就活情報にアクセスできなくて悔しい思いをした。その原体験がすべての出発点です。

現在はYouTubeという手段でそれを実現しようとしていますが、コミュニティや海外展開は、その延長線上にあるものだと思っています。手段は変わっても、志は変わりません。情報格差をなくすというミッションは、一生かけて取り組みたいテーマです。

ー【岡崎】最後に、読者へのメッセージをお願いいたします。

ー【しゅん】私は特別な才能があるわけではなくて、ただ「楽しい」と思えることを愚直に続けてきただけでした。

19歳からYouTubeを始めて、チャンネル登録者数は500人しか集まらず、仮面浪人に失敗し、M&Aで苦い経験をしたことなど…それでも前に進み続けられたのは、楽しかったからに尽きます。皆さんにも、自分が本当に楽しいと思えることを見つけてほしい。そして、怖いと感じたときこそ前に出てほしいです。その一歩が、きっと人生を変えてくれると思います。

株式会社Diaryでは、YouTubeメディアを通じて就活・転職・M&Aという3つの領域での情報格差をなくしていきたいと思っています。地方と都会の格差から始まり、現在は日本と世界という格差にも目を向けながら取り組んでいます。

コミュニティも含め、一次情報に触れる機会をつくり続けたいです。今後も全国の経営者やビジネスパーソンの方々にとって「帰りたい場所」になれるようなメディアを目指していきますので、ぜひ一度チャンネルをのぞいてみてください。一緒に頑張りましょう!


【クレジット】
取材・構成・ライティング/岡崎美玖 撮影/原哲也 企画/大芝義信

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