躍進を続ける保険外交員のビジネス系YouTuber宋世羅が語る「優秀じゃないビジネスマンの戦い方」とは

43,921view
トップ > インタビュー 一覧

氏名 宋世羅
肩書 保険外交員 兼 ビジネス系YouTuber
出生 1989年
略歴 保険外交員 兼 ビジネス系YouTuber。新卒で野村證券入社し、証券営業マンとして4年間勤務したのち独立し、現在はフルコミッション(完全歩合制)の保険外交員。YouTuber としては「宋世羅の羅針盤ちゃんねる」で登録者数 19.8 万人 (2021年8月現在)。オンラインサロン「宋世羅の羅針盤サロン~Compass~」も開設し、金融や営業の情報を発信するだけでなく実践的に活用できる支援もしている。

新型コロナウイルス感染症の影響で、お客様と対面することが多い営業職のビジネスマンは、大きな改革を迫られている。そんな中で、感染拡大の影響をものともせず躍進しているのが、保険外交員の宋世羅(そん せら)さんだ。2020年2月よりスタートした自身のYouTubeチャンネルは、順調にチャンネル登録者を増やし、現在は19万人を突破。2021年の4月には、オンラインサロンもスタートさせるなど、止まることなく活躍し続けている。今回は、宋さんのパーソナリティや過去の経験の中で構築された、仕事への思いについて迫った。

※ 本インタビューは緊急事態宣言が発出される以前に、感染症対策を行なった上で実施しています。また、取材後2週間が経過した時点で、関係者に新型コロナウィルスに関する症状はありません。

五角形の幅の広さが重要なポイント

—【聞き手:松嶋、以下:松嶋】宋さん、今日はよろしくお願いいたします。これまでの経歴や仕事に対する考え方についてお伺いしていきますが、まずはYouTubeを始めたきっかけから教えていただけますか?

—【話し手:宋氏、以下:宋】YouTubeを始めた理由は、お金を稼ぐためです。あとはお客様を見つけるのも、目的の一つですね。保険の営業は、会社から割り振られたお客様を担当するわけではなく、自分でお客様を見つけなければいけませんから。

フルコミッションの営業は、大前提として金融の知識があったうえで、新規のお客様を見つける“人繋ぎ力”が大事なんですね。私は前職で野村證券の営業マンをしていたので証券知識もありましたし、「紹介をしてもらうより、自分自身が有名になったほうが早い」と思ったんです。要は、YouTubeでお金を稼ぐと同時に、保険の面談を増やしちゃおうということですね。

—【松嶋】野村證券で営業マンをされていたということは、かなり年収も高かったと思うのですが、お金を稼ぐことも目的の一つだったんですね。

—【宋】上には上がいますからね。年収1億円クラスの営業マンが身近にいたこともあり、1000万円稼いだとしても自分の中では「まだまだだなぁ」という感覚がずっとありました。

それに、現在はフルコミッションなので固定給はないですし、まだまだ安心できる収入レベルではなかったので、お金を稼ぐ手段を増やしたいなと思ったんですね。

—【松嶋】YouTubeでは「営業の仕方」や「金融」に関する話題を取り上げられていますが、その内容にされたのには、どういった理由からでしょうか?

—【宋】“五角形で勝負する”ためです。何の実績もない無名の私がどうやって勝ち筋を見つけていくかを考えたとき、それぞれのスキルを見たら特別優れているわけではないとしても、自分の得意技を5個ぐらい組み合わせていけば、世界一の五角形を作れると思ったんです。

例えば、フルコミッションの営業は仕事の性質上、どうしてもギスギスしてしまいがちで、私が目立ったことをしたとき、同業から「大した実績もないくせに何を言ってるんだ」とツッコミが入るんですよ。でも、私の場合は野村證券で培った証券知識があるので、「じゃあ、あなたは証券の知識があるんですか?」と聞くと、みんな何も返せなくなる。

証券知識を発信したときも同じで、「投資の実績は大したことないんでしょ?」と言われたら「あなたは保険を売ったことがありますか?」「一般の方の資産形成を提案したことはありますか?」と返すと、こちらもみんな静かになります。証券と保険の実務経験があって、かつ語れるほど知識がある人は少ないので、そこで差別化できるんですよ。

—【松嶋】スキルの一つひとつが強くなかったとしても、2~3個組み合わせれば、その人だけのユニークなスキルになりますもんね。五角形のうちの2つが「証券知識」と「保険」だとすれば、残りの3つは何になるのでしょうか?

—【宋】“身近なお金の知識”と“営業”、あとは“どぶ板でずっとやってきた経験”ですね。私は早稲田大学の野球部出身で、学生のときは野球選手になることを目指していて、かなりしごかれたので、そこでの経験は大きいです。

怠惰な生活を続けて二浪目に突入。人生を変える“キーパーソン”との出会い

—【松嶋】宋さんは早稲田大学に入学するまで二浪されていて、当時は全く勉強されておらず、偏差値は40ぐらいだったとお伺いしました。これは本当ですか?

—【宋】はい。二浪目に突入するまでは、人生を舐めていましたね。そんなに頑張らなくてもいいというか、むしろ「頑張るのをダサい」と思っていたタイプだったんです。例えば、宿題とか課題といったものは一切やらず、テストで0点を取るような感じでした。

多くの人は、何かの事情がない限り、高校はストレートに卒業すると思うんですよ。みんな同じ時期に入学して、同時に卒業する。でも、高校を卒業して大学に進学する場合、そこから現役合格して大学生になる人もいれば、浪人生になる人もいる。

私の場合は2年間を浪人生として過ごすことになったのですが、1年目はともに一浪した友人が数人いたんです。彼らは浪人生として予備校で頑張って勉強していたのに、私はゲームばかりしていました。その結果、周囲はみんな大学に合格して、二浪目に突入したのは私だけになりました……。

それまでは同じ浪人生だったのに、一気に差がついてしまった。そもそも現役で合格した同じ年齢の学生と比べたら2学年も違うわけで、道から外れてしまったように感じました。「とんでもないことになった」と、精神的にとても落ち込みましたね。

—【松嶋】ある種の孤独感もあったのかもしれませんね。そこからどのように立ち直られたのですか?

—【宋】きっかけは同い年でプロ野球選手として活躍する斎藤佑樹選手(以下:斎藤選手)です。ふとテレビに映った彼を見て、心臓をつかまれました。

努力して結果を出して、みんなから注目されている斎藤選手。一方で、私は怠惰な生活を送り二浪目に突入。同じ年齢なのに「なぜこんなに差があるんだ?」と強く思い、そこで奮い立たされて、斎藤選手と同じステージに上がるために早稲田大学を目指すことにしたんです。

—【松嶋】まさに“青天の霹靂”だったわけですね。しかし、偏差値40から1年で早稲田大学の合格を目指すのは、かなりハードルが高いように思うのですが……。

—【宋】毎日12時間ずっと勉強していた……、というわけではないんです。早稲田大学に合格するというゴールに向けて、この単語帳は8月までに覚えて、問題集を9月までに終わらせて……と、すべて逆算して戦略を立てながら勉強していました。

“楽をするために思考する”というスタイルに変更したんですね。楽をする=手を抜くではなく、効率のいい方法を考えるようになったんです。

私自身は天邪鬼というか、サボりたがりなんですよ。そういう性格もあって、楽をしたいからこそ、効率よくゴールに辿り着く方法を考えるようになりました。

—【松嶋】以前、Twitterで「なんでそんなしんどい道に行くのですか?答えは、楽したいから」とつぶやかれていましたが、二浪への突入と斎藤選手との出会いをきっかけに、“怠け方が変わった”ということですね。

【宋】おっしゃる通りです。早稲田大学を目指すと決めたときもそうでしたが、ハードモードな道に進むとか、しんどいことをやり遂げるとか、一見難しいことも楽しんでやろうと。

「辛い」「苦しい」ってネガティブに捉えるのではなく、「自分はこんなことできるんだ!」って、ある意味で自分に酔っている感覚ですね。傍から見たらハードかもしれませんが、その中でうまくサボれるところはサボりつつ、大変なことでも面白おかしくネタとして消化してやる。“ひたすら怠ける”というスタイルから、“怠けるために思考する”という風に変わりました。

野球部、野村證券の営業マン……挫折経験から学んだ「仕事のやりがい」

—【松嶋】決意してから1年で見事、早稲田大学に合格し、野球部に入るわけですが、そこでの生活はいかがでしたか?

—【宋】体育会系の縦社会でしたね。練習もとてもハードでしたが、何より厳しかったのは上下関係です。たくさんのルールがあって、中でも印象的なのは「先輩を見かけたら必ず後輩から挨拶する」というもの。先輩に先に気づかれたらアウトなので、24時間先輩がいるかどうかを意識する必要がありました。野球部は黒い学ランを着て学校に通っていたので、黒いものが視界に入ったら手当たり次第に「おはようございます!」って大声で言っていましたね。

—【松嶋】24時間、常に意識するって精神的にもかなり辛いですよね。そんなルールに縛られながらも、野球選手を目指してずっと練習を続けられていたわけですが、どんな経緯から大学卒業後、野村證券に入社されたのでしょうか?

—【宋】“謎のしきたり”も多かったですしハードな環境ではありましたが、ずっと練習を続けていたら、3年生で一軍のユニフォームを着て練習試合で投げられるようにもなりました。でも、4年生になったときに実力のある後輩が入ってきて、一気に追い抜かされてしまったんです。それで野球選手は無理だなと……。

「一般就職するしかない」と思っていたときに、野球部が使用している講堂のようなところに10社ぐらいのリクルーターが来ることがあったんです。みずほ銀行やサントリーなど、いわゆる大企業のリクルーターがズラリと並んで、それぞれ会社のアピールをしていたのですが、私には何一つ刺さりませんでした。

「サラリーマンってこんな感じなのか」と少し落胆した気持ちだったのですが、その中に一人だけ圧倒的に雰囲気が違う人がいて、「社会は甘くない。根性あるやつだけ連絡してこい!」と言われたんです。直感的に「ここだ!」と思って、野村證券の採用担当に連絡して、無事に入社することとなりました。

—【松嶋】運命的な出会いを果たしたんですね。野村證券に入社されてからはどのような仕事をされていたんですか?

—【宋】最初は広島支店に配属されて、毎日飛び込み営業をしていました。でも周囲の同期が少しずつ成果をあげていく中で、1件も新規開設ができなかったんです。早稲田大学の野球部よりもキツいところはないだろうし、自分が一番だと思っていたのですが、結果としては私が一番結果を出せず、完全に心が折られてしまいました。

—【松嶋】現在の宋さんからはあまり想像できないですね。

—【宋】そんな時代もありました。野村證券は、1年目に新規開設100件というノルマがあるんですが、そのノルマを達成できそうになかったとき、教育係をしてくださっていた上司に「新規開設できました」と嘘をついてしまったんですよ。もちろんバレてとても怒られたし、今ならそんなことはしませんが、当時はそれほど追い込まれていました。

そのほかにも数々の失敗と成功を繰り返して、いろいろなことを経験しました。YouTubeでも野村證券時代の話をしているのですが、そこで体験したことはいいことも悪いことも含めて、今も役立っているなと思います。

—【松嶋】野球部自体に続いて濃厚な時間を過ごされていたんですね。現在は保険外交員をされていますが、野村證券を辞めて転職された理由は何だったんでしょうか?

—【宋】野村證券は証券会社なので、お客様は当然、お金持ちの方々なんですよ。60歳の社長や70歳の会長など、桁違いのお金持ちから一部のお金を預かって株取引をするわけですね。そんな仕事を続けて3年目に差しかかったぐらいで「これって何の意味があるのかな?」と思うようになったんです。野村證券には証券会社としての正義があるので、意味がないことはないのですが、「誰かのためになっている」という実感がなかった。

例えば2億円あったとして、その中の5千万円で株取引をする。そこで株が下がったとしても、お客様はそんなに困らないんですよ。なぜなら余剰資金を株に当てているわけで、別にそのお金がなくなっても十分、生きていけますからね。

それに気づいたとき、価値観が崩れたんです。当時は、金額の大きい契約を取ることが自分の価値につながると思っていたんですが、私が一生懸命やったところで、お客様の人生を変えられるようなインパクトはないなと。そこでフルコミッションの保険外交員に転職することを決意しました。

—【松嶋】「人の役に立つ仕事」は他にもあると思いますが、なぜ保険の外交員だったんでしょうか?

—【宋】保険は、誰かの人生を変えられる可能性がありますよね。500万円や1000万円あれば、子どもを1人産めるかもしれない。大きくなったときに子どもが進学したいと言えば、大学に行かせられるかもしれない。

毎月1万円や3万円でも、コツコツ積み立てることで、その人の人生を大きく変えることができるかもしれないんですよ。野村證券のとき比べれば1件の金額は少なくなりましたが、お客様の人生に寄り添えるので、とてもやりがいのある仕事だと思っています。

ポリシーを持ち続けるコツは“思考の幅を広げる”こと

—【松嶋】仕事を選ぶとき、「給与が高い会社」「有名な会社」という基準で選ぶことも珍しくありませんが、宋さんは「やりがい」を大切にされているんですね。

—【宋】価値観は人それぞれなので、何が正解か間違いかというのはないと思うのですが、私の場合は“カッコいいかどうか”が重要なのかもしれません。

私自身が優秀なビジネスマンではないので、偉そうな言い方になってしまうのですが、日本を代表する大企業の社員が、その肩書きでイキっていることってありますよね。それってダサいと思うんですよ。

肩書きにはあまり意味がないですし、こだわり持って陶芸を作っている職人や、“プロフェッショナル”と呼ばれる人の方がかっこいいと思っているので、ただ生活のために就職することはしたくなかったんです。

—【松嶋】お話を聞いていていると、宋さんにとって「ポリシーがあるかどうか」ということが大事なのかなと思ったのですが、いかがでしょう?

—【宋】ポリシーを持つことは大切だと思っています。そもそも、保険外交員って世の中にたくさんいますし、今は保険の窓口もあるので、お客様からしたら外交員って必ずしも必要ないんです。私自身が商品を作っているわけではないので、何か差別化できるわけでもないですし、その中で新規のお客様を獲得し続けるって、かなりハードルが高いことなんですよね。

だからこそ、自分自身がブレずにポリシーを持ち続けて、お客様と本音で向き合う必要があるし、日々新しくて正確な情報や知識をインプットし続けなくてはいけません。

—【松嶋】そこまで高い志を持って仕事をし続けるって、簡単にできることではないと思います。宋さんが今のようなポリシーを持ち続けられる秘訣は、何なのでしょうか?

—【宋】自分で言うと格好つけている感じになるのですが、「他人と自分は違う」と思っているんです。失敗して落ち込むことがあったとしても「自分は選ばれた人種だからここで終わるわけがない」という根拠のない自信が、小さいときからあるんですね。というのも、小学生の時に担任教師から「君は他の子と違うから」とボソッと言われたことがあるんです。向こうからすると些細なことかもしれませんが、あの一言にとても影響を受けていて、根底に自信があるからこそ、ハードモードでもずっとブレずにいられるんだと思います。

—【松嶋】ある意味「何とかなる」と思えているのですね。自信があると、一度失敗したとしても、もう一度やってみようと積極的にチャレンジできますしね。

—【宋】「ここでダメでも、次は上手くいく」と思っているところはありますね。子どもの頃から自信はありましたが、確信したのは早稲田大学に合格したという成功体験が大きく関係しているかもしれません。合格したとわかった瞬間から、視界がひらけた感覚ですね。

—【松嶋】このパターンでやっていけば、また次もやれるという成功パターンが見えてきたということなんでしょうか?

—【宋】そうですね。そのときはもがきながらPDCAを高速で回しているだけなんですが、一番大切なことは“自分を信じられるかどうか”。これに気づけたことは大きいですね。

そもそも私は「自分は営業マンとしてずっと生きていける」という自信があって、それってどこから生まれているのかというと、実績ではないんです。自信をつけるために必要なことは“思考の幅”。経験と思考した数を重ねていけば、自然と自信がついていくと思うんです。

—【松嶋】闇雲に数を打っていくのではなく、ちゃんと思考しながら経験を重ねていくということですね。

—【宋】要はデータ加算なんですよ。例えば、「過去にこういうお客様と営業したことがある」「前はこれがきっかけでこういう失敗をした」「こういうお客様にはアプローチが3パターンある」など、経験から学ぶことってとても多くて、過去のデータを積み上げていく必要があるんです。

誰かに「こういうときはこうしたらいいよ」と指示されて成功したとしても、それでは自信に繋がらないし、思考の幅を広げることもできないので、自分自身で考えて経験してみることが大切だと思っています。

自分が勝てる場所=楽をできる場所を見つけるために思考する

—【松嶋】宋さんは自信がありながらも「自分は優秀ではない」と言われているのがとても不思議で、客観的にはとても優秀でビジネスも成功しているように見えているのですが、ご自身が優秀ではないと思う理由はどんなところにあるのですか?

—【宋】野球部、野村證券、保険の営業、そのすべてでトップをとったことがないからです。現在も保険外交員として、私の3倍ぐらいの収入がある方も珍しくないですしね。ビジネス系 YouTuber というくくりの中でも、私が一番稼いでいるわけではないと思いますし、けっして優秀ではありません。

だからといって、「優秀になりたい」「トップになりたい」とも思いません。それよりも「宋の考え方って面白いよな」って言われる方が気持ちいいです。これは“大阪人魂”なのかもしれませんね。私の中でヒエラルキーのトップは、成果をあげている人ではなく、面白い人なんですよ。

—【松嶋】大阪出身の方はよく言いますよね、一番モテるのもカッコいい人ではなく、面白い人だと(笑)。

—【宋】はい。むしろ面白くないと言われることは人間の恥だと(笑)。

—【松嶋】4月からはサロンを始められて、YouTubeやTwitterとはまた違った角度から発信されていますが、サロンをスタートしたきっかけは何だったんでしょうか?

—【宋】営業に関するサロンなんですが、営業って商品によってアプローチが大きく異なるので、「これをすれば誰もが売上150%アップ」みたいなものはないんですよ。よく「トップセールスのやり方を真似すればいい」といった本などもありますが、そういった情報を鵜呑みにしてほしくないですし、みんなで知識や知見を交換できたらいいなと思ってサロンを始めました。

【宋世羅の羅針盤サロン~Compass~】では、“セールスを思考する”をテーマにしていいて、いろいろな業界の方が揃っています。新卒からトップセールスまで、さまざまな立場の方がいるので、いろんな考え方に触れられるんです。そうすることで、私も含めて全員で考えて、思考を膨らませていきたいと思っています。

—【松嶋】思考の幅を広げて自走できる人を増やすということですね。

—【宋】はい。例えば【宋営業スパルタサロン】にして、「私のいうことを一字一句真似してください」とした方が、もしかしたら会員は増えるかもしれませんが、それは絶対やりたくなかった。

先ほどの繰り返しになりますが、やはり成長するためには試行錯誤を重ねしながら、思考の幅を広げていくことが大切なことなので、その手助けができたらいいなと思っています。

—【松嶋】今まさに挑戦されている最中だと思うので、今後どのようなサロンになっていくのか楽しみです。最後に、宋さんのように自分がやりことを達成するためには、どのようにすればいいのか、読者にアドバイスをいただけますか。

—【宋】まずは自己理解を深めて、社会の流れを掴むことが大切だと思います。言葉では簡単でも、実際にやろうとするととても難しいんですけどね。でも、自分に何ができるのか考えて、周りや社会が何を求めているのか、必要なことは何なのか。そして“自分にはできるけれど社会に足りていないもの”を組み合わせて、同時に走らせる。その中でより多くの方に刺さるものを見つけていけばいいと思います。

人生は“自分の場所を見つけるゲーム”だと思うので、サラリーマンも個人事業主も肩書きは関係ないと思っています。自分が持っているスキルを並べてみて、自分が勝てる場所がどこなのかをひたすら思考して、まずは行動してみることが大切ですね。

—【松嶋】最初にお話されていた五角形の話や、「楽ができる場所を探す」ということにつながりますね。本日は貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました!


撮影協力(場所提供)=株式会社Borderless様 /写真=原哲也